屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」です2013年9月24日
担当ガイド:伊藤仁久
【周辺状況】
●森を歩いていると、めっきり秋の訪れを感じるようになりました。
林道には、秋の花が咲いています。淡い紅色の花弁が愛らしいハシカンボクは屋久島を北限とする高さ30㎝ほどのノボタンの仲間です。

ハシカンボク
お花屋さんに栽培された鉢植えが「さくら小町」の名前で売られていることがあります。
森の奥では、ヤクシカが枯れ木に生えたキノコを後ろ足立ちで、一生懸命に食べていました。
食欲の秋、動物たちにとってもキノコは秋の味覚なのでしょう。
一方里では9月19日(旧暦8月15日)は十五夜。
中秋の満月の夜、屋久島の各集落で「十五夜の綱引」と呼ばれる行事が行われました。
綱の作り方、まつり方、引き方、口説歌など各集落で少しずつ異なります。
ワラ、カヤ、クズのつるなどで作られた綱を、ヘビがトグロを巻くような形状にしてを月に供え、感謝の気持ちと共に豊作を願います。
神事が終わると綱は伸ばされ口説歌にあわせにぎやかに綱引きが行われます。

十五夜の綱引き
9月23日は秋分の日。これからしだいに日が短くなり、秋が深まっていきます。
9月24日現在の日の出は6:07、日の入りは18:13です。
【コース状況】
●宮之浦岳(標高1936m)
9月24日 天気:小雨 山頂の気温:14℃(9:00) 風:北東の強風 登山者数:40名
●縄文杉コース(標高600~1300m)
9月24日 天気:霧雨 デッキの気温:23℃(12:00)(標高約1300m) 風:無風 登山者数:約310名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
9月23日 天気:曇 太鼓岩の気温:20℃(標高約1070m) 風:無風 登山者数:約330名
【登山道】
●縄文杉ルート
・高塚避難小屋の立替工事が終了し、避難小屋及び付帯トイレの利用が可能になりました。
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。詳しくは、
屋久島山岳部車両運行対策協議会→
http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
で確認できます。
悪天候の場合は荒川登山口までの道が車両通行止めになることもありますのでご注意ください。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
・縄文杉の大枝の落下危険防止措置として、展望デッキの一部立ち入り制限を行っています。またそれに伴い、デッキに付近にう回路が新設されています。
詳しい情報についてはこちらで確認できます。→
九州森林管理局ホームページ http://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/
●縦走ルート
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
【装備】
・高温多湿の状態から、急激な気温の低下まで、気温の変化に対応できる服装をご準備ください。
・屋久島の激しい降雨には、ビニールガッパやポンチョは役に立ちません。必ずトレッキング用のしっかりした雨具を上下セットでお持ちください。
・屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・雨天時は体が冷えます。登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・奥岳は気象の変化が激しいため、気象情報を確認の上、十分な装備をご準備ください。
・山中泊で利用する避難小屋も満員で入れない事も多々あります。必ずテントやツェルトを持参しましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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