天上のパワースポット 太忠岳2014年5月23日
担当ガイド:大木信介
屋久島はここしばらく周期的に天候が変わっています。
26日は、久々に大雨洪水警報が出るほどの激しい雨となりました。
沖縄、奄美大島はとっくに梅雨入りしていますが、屋久島の梅雨入りはもう少し先になりそうです。

島では大粒の雨を「ラッキョウ雨」や「うどんのような雨」と呼んでいます。
5月23日には北海道からお越しの4名様と太忠岳に登って参りました。
太忠岳へはヤクスギランドの150分コースから分岐し、「天文の森」を経て山頂を目指します。
登山者も少なく、静かな森歩きが楽しめます。そしてなんといっても山頂に鎮座する奇岩「天柱石」が見どころです。

ヤクスギランド入口から太忠岳(右)が見えています。
山頂の右に突き出ている巨岩が40mもある「天柱石」です。
さぁ出発。

エキノコックス被害で生水が飲めない北海道の登山者にとっては屋久島の美味しい水は格別のようです。
当たり前のように飲んでいる自然の恵みに感謝ですね。

静寂な森の朝。ヤクスギランドから「天文の森」は、樹齢1000年を超す「屋久杉」の古木やモミやツガなど、太古の森を堪能できます。
「ヤクスギランド」と聞くと、テーマパークのような響きですが、ここは屋久島のエッセンスがギュギュッと凝縮された素晴らしいルートなのです。
豪快に広がる原生林と花崗岩の渓谷の美しさは圧巻です。また、林内に残るヤクスギの切り株などから、江戸時代の人と森の関わりを見ることができます。

木漏れ日と森の空気感、まさに森林浴ですね。
このルートでは、自分自身が森の一部になっているような気持ちになれます。
言葉を変えると「森が深い」ということでしょうか?

こちらは「釈迦杉」。神々しく、優しさで包んでくれるような屋久杉です。

「天文の森」を過ぎると世界遺産エリアに入り、急登が始まります。ここから一気に高度を稼いで稜線へ抜けます。


太忠岳は1497m、稜線付近ではヤクシマシャクナゲを見ることができます。

天柱石の台座の岩を登り、

到着!「天柱石」!

広々とした台座は天上のパワースポット。ここでのんびりと展望を楽しみ、巨大な天柱石を仰ぎみて寝っころがり、極上の時間を過ごします。

帰りに展望所から天柱石を見て帰ります。

不思議な天柱石。神さまの忘れもの?贈りもの?
何万年もの間、こうして屋久島を見守っていたんでしょうね。
翌日は縄文杉と出会い、最終日に白谷雲水峡を歩いて北海道への長い帰路につきました。
また是非一緒に山を歩きましょう。
次回は縦走を!
ありがとうございました。
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