屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2014年7月23日
担当ガイド:伊藤仁久
【周辺状況】
●九州南部は16日に例年より2日遅く梅雨明けしました。
梅雨明けした屋久島の森に梅雨明けを惜しむかのように「ギーオ、ギーオ」「ウイーン、ウイーン」とヒメハルゼミの泣き声が響いています。
ヒメハルゼミは屋久島に生息するセミのなかで一番早く、梅雨に入った頃から泣き始めます。
一匹が鳴き始めると周囲のセミが集団で合唱する習性があり、まるで森全体が鳴いている様です。

ヒメハルゼミ
そんな賑やかさと対照的にひらひらと風に舞うように飛んでいるチョウがいます。
翅の模様が石崖に似るところからイシガケチョウと呼ばれ、吸水のために水辺の濡れた岩に翅をひろげてとまっている姿は岩とそっくりです。

イシガケチョウ
さあ、夏本番。梅雨が明けたこの時期は、強い日差しにからだが慣れていないため熱中症に特に注意が必要です。
紫外線対策や水分補給に心がけましょう。
7月23日現在の日の出は5:30、日の入は19:19です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
7月21日 天気:曇り 縄文杉デッキの気温:23℃(12:20)(標高約1300m) 風:無風 登山者数:約330名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
7月21日 天気:曇り 太鼓岩の気温:23℃(12:30)(標高約1050m) 風:南の風 登山者数:約410名
【登山道】
●縄文杉ルート
・大雨などの場合は車両通行止めになることもあります。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。詳しくは、
屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→
http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
・縄文杉の大枝の落下危険防止措置として、北側展望デッキ等の解体撤去工事が行われました。デッキ付近にはう回路が設定されています。詳しい情報についてはこちらで確認できます。→
九州森林管理局ホームページ http://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/
●縦走ルート
・宮之浦岳などの山岳部では天候によって急な冷え込みや強風などの可能性があります。ご注意ください。
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
【装備】
・気象の変化に備え、衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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