屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2014年8月27日
担当ガイド:藤田暁央
【周辺状況】
■屋久島では森だけではなく、海岸線から森林限界を超えた山の稜線でも多くのヤクシカを見ることができます。
ヤクシカにとっては島中がテリトリーと言っても過言ではありません。
夏から秋にかけてオスのヤクシカの角(つの)は、やわらかい袋角から角質化した硬い角に変化します。
袋角とは、角が角質化する前の段階で、こげ茶色で細かい毛がはえており、中には
網状の血管があり血液が通っています。先端が丸みを帯びているのも特徴です。
また、この袋角は、漢方薬の精力剤としても珍重されています。
角質化した角はクリーム色で先端が尖っており、繁殖期にメスを他のオスと争うとき
に使う大切な武器なのです。

ヤクシカの袋角
この時期の屋久島では、袋角と完成した角をもつ両タイプのヤクシカを見くらべることができます。
また、袋角の袋を取るためにヤクシカが枝などに角をこすりつける行為も確認できます。
夏休みの自由研究がまだ残っているお子さんには、いい研究材料になるかもしれません。
ぜひ、シカとの出会いを楽しみに屋久島に足を運んでみてください。
8月26日 日出5:50 日入18:49
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
8月26日 天気:曇時々雨 縄文杉デッキの気温: 21℃(標高約1300m) 風:微風 登山者数:467名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
8月25日 天気:曇時々雨 苔むす森の気温:24℃(標高約870m) 風: 南風 登山者数:373名
【登山道】
●縄文杉ルート
・積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。詳しくは、
屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→
http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
・縄文杉の大枝の落下危険防止措置として、北側展望デッキ等の解体撤去工事が行われました。デッキ付近にはう回路が設定されています。詳しい情報についてはこちらで確認できます。→
九州森林管理局ホームページ http://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/
●縦走ルート
・宮之浦岳などの山岳部では天候によって急な冷え込みや強風などの可能性があります。ご注意ください。
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
【装備】
・気象の変化に備え、衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
スポンサーサイト
コメントの投稿