屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2014年9月3日
担当ガイド:菅文雄
【周辺状況】
■家族連れでにぎわった長い夏休みも終わり、登山者も少し落ち着いたようです。
縄文杉トレッキングの際は屋久杉自然館より荒川登山口までシャトルバスを利用しますが、5時の始発に乗車しますと荒川登山口到着は5時35分です。
標高600mの荒川登山口の出発時は少しひんやりとしていて、日中も心地よい季節になりました。
日の出も少しずつ遅くなってきています。曇り空の日はまだ薄暗いですのでライトが必要になります。ご注意ください。
また、ナナカマドなどの落葉樹の紅葉がぼつぼつ始まるなど、初秋の気配を感じる今日この頃です。
さて、9月上旬は花の少ない時期なのですが、縄文杉トレッキングコースのウイルソン株付近で「ヤクシマヒメアリドオシラン」の花を見つけました。

ヤクシマヒメアリドオシラン
最初に屋久島で発見されたことに因んで「ヤクシマ」と冠してありますが、その後、四国、九州、沖縄でも分布が確認されましたので固有種というわけではありません。
花は白くて先が二つに割れているのが特徴です。5ミリ位で小さくて目立たないのですが、苔むす中にぽつんと咲いている姿はとても可憐です。是非探してみてください。

9月2日現在の日の出は5:54、日の入りは18:49です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
9月2日 天気:曇り 縄文杉デッキの気温: 23℃(12:00 標高約1300m) 風:無風 登山者数:約300名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
9月2日 天気:曇り 太鼓岩の気温:26℃(標高約1050m) 風:西の微風 登山者数:約150名
【登山道】
●縄文杉ルート
・積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。詳しくは、
屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→
http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
・縄文杉の大枝の落下危険防止措置として、北側展望デッキ等の解体撤去工事が行われました。デッキ付近にはう回路が設定されています。詳しい情報についてはこちらで確認できます。→
九州森林管理局ホームページ http://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/
●縦走ルート
・宮之浦岳などの山岳部では天候によって急な冷え込みや強風などの可能性があります。ご注意ください。
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
【装備】
・気象の変化に備え、衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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