屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2014年11月11日
担当ガイド:菅文雄
【周辺状況】
●11月に入りましたが冷え込みもなく、標高1300mの縄文杉見学デッキ付近で肌寒い程度の平穏な日が続いています。
縄文杉コースでは登山者が200名前後で静かな山歩きが楽しめる季節になりました。
現在、標高1200m前後でみられるコハウチワカエデが色づいています。
屋久島では、珍しく赤く鮮やかに紅葉する樹ですが、今期はまだ強い冷え込みがないためか控えめな色合いです。
スギ、モミ、ヤマグルマなどが優勢の常緑樹の森で、落葉樹の中でも少数派のコハウチワカエデが、存在を誇示するかのような姿をご覧になってください。

コハウチワカエデ
コケむす林床にかさなる紅葉した落ち葉を見るのも屋久島ならではです。

コケとコハウチワカエデ
天気予報では数日、冷え込みもなく好天が続きますので、秋の屋久島をゆっくり楽しめそうです。
宮之浦岳など標高の高い場所では気象状況によっては霜が降りたり凍結することも予想されます。
予報をしっかりと確認して軽アイゼンなどの冬山装備もお忘れなく。
11月11日現在の日の出は06:42、日の入は17:22です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
11月11日 天気:霧雨 縄文杉デッキの気温:15℃(11:30 標高約1300m) 風:無風 登山者数:約120名
●白谷雲水峡コース(標高600~1070m)
11月10日 天気:曇り 太鼓岩の気温:17℃(12:30 標高10780m) 風:北東の風 登山者数:約150名
【登山道】
●縄文杉ルート
・大雨などの場合は車両通行止めになることもあります。屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→
http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
・縄文杉の大枝の落下危険防止措置として、北側展望デッキ等の解体撤去工事が行われました。
デッキ付近にはう回路が設定されています。
詳しい情報についてはこちらで確認できます。→
九州森林管理局ホームページ http://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/
●縦走ルート
・宮之浦岳などの山岳部では天候によって急な冷え込みや強風などの可能性があります。ご注意ください。
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
【装備】
・気象の変化に備え、衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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