屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」です2012年9月20日
担当ガイド:前田史和
【周辺状況】
台風16号の通過後、朝夕に加えて日中の気温もやや下がり、涼しくなってきました。
今週は天気の良い日が続いていますが、真夏に比べると登山中もそれほど汗をかくことがなくなり、山登り
をするには快適な季節になってきました。
植物にも秋の気配が見て取れます。標高がやや高いところでは、落葉の小高木であるヤマボウシが赤い実
を付けています。

ヤマボウシの実
縄文杉コースの標高1200m付近では、樹上から「パチッ、パチッ」と音がするので見上げると、サルがこのヤマボウシの実をおいしそうに食べているのが観察できます。
一方、足元に目をやると、コバノフユイチゴが小さな赤い果実を付けています。

コバノフユイチゴの実
山地の林床や林縁に生えるバラ科の植物で、葉は一年中ありますが、小型なので結実するこの季節以外はそれほど目立ちません。果実は甘酸っぱくておいしいです。
季節の移り変わりを五感で感じながら、屋久島での山登りを楽むのもいいですね。
【コース状況】
■縄文杉コース(標高600~1300m)
9月19日 天気:晴れ、デッキの気温:19℃(標高約1,300m)、風:微風、登山者数:約 520名
■宮之浦岳コース(標高1936m)
9月19日 天気:晴れ、山頂の気温:17℃ 、風:北西の風やや強し、登山者数:約20名
【登山情報】
■縄文杉ルート
※3月から11月末までの期間、町道荒川線入口~荒川登山口の区間は、車両乗り入れ規制が実施されます。
登山バスでの移動になりますのでご注意ください。
車両乗り入れ規制に関する詳しい情報はこちらで確認できます。→
http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
■縦走ルート
台風16号の影響で、少々登山道が荒れているところがあります。
淀川登山口より2.5KMほどの地点で、倒木が登山道を塞いでいます。
倒木を乗り越えて進めますが、スリップにご注意ください。
【装備】
朝夕や風のある日は、肌寒く感じるようになりました。
山中では、20℃以下になり、ウィンドブレーカー、薄手のフリース程度の軽めの防寒着が欲しいところです。
ただし、日中は汗ばむような陽気になる日もあります。こまめに衣類の調節を行ってください。
秋の日差しは強烈ですので、帽子や日焼け止めなど、日焼け対策も必要です。
山岳部では、天気予報にはなくても、雨になることがしばしばあります。
屋久島の雨は非常に激しく降ることがあり、ビニールカッパ、ポンチョでは対応できません。
必ず登山用の、通気性の良いしっかりした雨具をご用意ください。
屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
現在の屋久島の日の出時刻は6:00頃、日の入り時刻は18:15頃です。
屋久島の山は深く、日暮れが早いのでご注意ください。
屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。
装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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