屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2015年1月7日
担当ガイド:大木信介
【周辺状況】
新年あけましておめでとうございます。
この1週間は気温の変動が大きく、元旦と2日は冷え込んで山間部では雪となりましたが、3日からは暖かい日が続いています。
6日は低気圧が通過し、南の湿った温かい風の影響で里の気温が20度と、春のようでした。
縄文杉デッキでも雨となりました。
この低気圧が通過した午後からは再び冬型となり、北西の冷たい風が吹き始めています。
また数日間は寒い冬に戻ります。
亜熱帯の海岸から亜寒帯の山岳地帯が一つの島に凝縮された屋久島、わずかな標高差でも気温が大きく変わります。
冬の縄文杉ルートは標高1000mまでは雨、その上が雪の世界になることが多く、濡れたまま長時間歩き、雨が雪に変わって体が冷え、疲労の原因になります。
濡れたときの手袋の予備など、雨対策と防寒対策をしっかりしてお出掛けください。

雪の縄文杉ルート(2015年元旦)
冬休みが終わり、森は再び冬の静けさを取り戻しました。
静かな森歩きを楽しみたい方には今が最適なシーズンといえます。
今年も屋久島より最新の情報を発信していきたいと思います。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
1月6日現在の日の出は7:15、日の入りは17:32です。日照時間は10時間17分、早めの行動を心掛けましょう。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
1月1日 天気:雪 縄文杉デッキの気温:0℃(12:30 標高約1300m) 風:北西の風 積雪:縄文杉周辺で15cm 登山者数:約60名
1月4日 天気:晴れ 縄文杉デッキの気温:8度(11:30 標高1300m) 風:無風 積雪:縄文杉周辺で10cm 登山者数15名
1月6日 天気:雨 縄文杉デッキの気温:8度(11:15 標高1300m) 風:無風 積雪:縄文杉周辺で5cm 登山者数15名
【登山道】
12月1日より来年2月28日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。
荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。
大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。
また積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。積雪は数十cmに及ぶことがあります。
スノースパイクや軽アイゼンを用意しましょう。
(縦走ルート)
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。
初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼン、ピッケル等、雪山装備必携です。
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
【装備】
・標高1,000m以上では、雪山装備が必要です。積雪、凍結、悪天候にそなえ、縄文杉ルートでは、スパイクや軽アイゼン程度の滑り止め、、ストック等、奥岳では6本爪以上のアイゼン、ピッケル等は必要です。
万が一のビバーク用装備もお忘れなく。
・縄文杉ルートでも気温5℃以下、奥岳ルートでは0℃以下になります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、暴風の装備をしっかりと用意して下さい。
・日照時間が短く、16時を過ぎると山中は薄暗くなってきます。屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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