屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2015年1月20日
担当ガイド:伊藤仁久
【周辺状況】
先週の屋久島は強い冷え込みはなく、14日は里での最高気温が17度を上回り3月上旬並の気温となりました。
この季節、例年、降雪となる山間部でも雨となりました。

雨の花之江河(1月14日)
20日は一年で最も寒さが厳しいとされる「大寒」ですが、里で16度と暖かい「大寒」となりました。
そんな陽気にヒカンザクラ(緋寒桜)の蕾がほころび始めています。

ヒカンザクラ
気象庁のさくらの開花状況は通常ソメイヨシノですが、沖縄県ではこのヒカンザクラが観測されます。
うつむきぎみに咲いた緋色の花に、メジロが待ちかねたようにやってくる様子は、春が一歩近づいたことを感じさせてくれます。

ヒカンザクラとメジロ
1月13日現在の日の出は7:14、日の入りは17:44です。日照時間は10時間30分、早めの行動を心掛けましょう。
【コース状況】
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
1月16日 天気:晴れ後曇り 太鼓岩の気温:8℃(12:00 標高約1070m) 風:北西の風 積雪:0cm 登山者数:約65名
●黒味岳(標高1831m)
1月14日 天気:雨 山頂の気温:4℃(11:00 標高1831m) 風:北西の風 積雪:20cm 登山者数:2名
【登山道】
12月1日より来年2月28日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。
荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。
大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。
また積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。積雪は数十cmに及ぶことがあります。
スノースパイクや軽アイゼンを用意しましょう。
(縦走ルート)
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。
初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼン、ピッケル等、雪山装備必携です。
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
【装備】
・標高1,000m以上では、雪山装備が必要です。積雪、凍結、悪天候にそなえ、縄文杉ルートでは、スパイクや軽アイゼン程度の滑り止め、、ストック等、奥岳では6本爪以上のアイゼン、ピッケル等は必要です。
万が一のビバーク用装備もお忘れなく。
・縄文杉ルートでも気温5℃以下、奥岳ルートでは0℃以下になります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、暴風の装備をしっかりと用意して下さい。
・日照時間が短く、16時を過ぎると山中は薄暗くなってきます。屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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