屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2015年2月18日
担当ガイド:荒木宏介
【周辺状況】
週の半ばは弱い冬型の気圧配置になるため北西風が多少強く吹くようですが、天気は週末までおおむね好いようです。
14日から16日は、大陸から張り出した移動性高気圧に覆われ、暖かい日が続きました。
白谷雲水峡では、暖かい日差しを受けて登山口から太鼓岩までのルート上の積雪はほとんど解けて無くなりました。
しかし標高1300mの縄文杉デッキ周辺では、解けずに残った雪があり注意が必要です。
島の海岸線から1000m以上の山間部までの広い範囲で、ヤクシマリンゴツバキが花期を迎えています。
個体数は多くありませんが、鮮やかな赤い花が森の中で強く存在感を放っています。

リンゴツバキ
ヤクザルが林道の傍らでぼぉ~っと日向ぼっこをしているのを見かけました。
植物も動物も、どちらも日に日に春が近づいているのを感じているのでしょうか。

ヤクザル
2月18日現在の日の出は6:56、日の入りは18:08です。日照時間は11時間12分、早めの行動を心掛けましょう。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
2月13日 天気:曇りのち晴れ 縄文杉デッキの気温:3℃(12:00 標高約1300m) 風:微風 積雪:縄文杉周辺に20cm 登山者数:約10名
●白谷雲水峡(標高600~1050m)
2月15日 天気:晴れ 太鼓岩の気温:8℃ (12:30 標高約1050m) 風:弱い北風 積雪:無し 登山者数:約120名
【登山道】
12月1日より来年2月28日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。
荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。
大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。
また積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。積雪は数十cmに及ぶことがあります。
スノースパイクや軽アイゼンを用意しましょう。
(縦走ルート)
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。
初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼン、ピッケル等、雪山装備必携です。
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
【装備】
・標高1,000m以上では、雪山装備が必要です。積雪、凍結、悪天候にそなえ、縄文杉ルートでは、スパイクや軽アイゼン程度の滑り止め、ストック等、また奥岳では6本爪以上のアイゼン、ピッケル等は必要です。
万が一のビバーク用装備もお忘れなく。
・縄文杉ルートでは気温5℃以下、奥岳ルートは0℃以下になります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、暴風の装備をしっかりと用意して下さい。
・日照時間が短く、16時を過ぎると山中は薄暗くなってきます。屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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