屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2015年2月24日
担当ガイド:伊藤仁久
【周辺状況】
22日には里での気温が18度まで上がり強い雨が降り、縄文杉ルートに残っていた雪も溶けました。
宮之浦岳や縦走ルートにはまだ積雪があり、気温によっては凍結したり、ぬかるみ状となることもあります。

栗生岳(2月19日)
里山周辺では屋久島の春を告げる代表的な花「アオモジ」が枝先に黄緑色の花をいっぱい咲かせています。
材はレモンに似た香りがあり爪楊枝の材料に使われます。

アオモジ
また、屋久島の春の味覚「タンカン」も旬の時期です。タンカンはポンカンとオレンジをかけあわせたものです。
ジューシーでほど良い酸味と甘みがあり、登山の疲労回復にはお勧めです。土産店や無人販売所などで3月上旬頃まで売られています。
屋久島の春の香りや味覚を楽しんでください。

タンカンとモッチョム岳
2月25日現在の日の出は6:49、日の入りは18:14です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
2月22日 天気:雨 縄文杉デッキの気温:8℃(11:30 標高約1300m) 風:微風 積雪:無し 登山者数:約54名
●白谷雲水峡(標高600~1050m)
2月24日 天気:曇り 太鼓岩の気温:13℃ (12:00 標高約1050m) 風:北西の強風 積雪:無し 登山者数:約150名
【登山道】
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は通行規制がかかり一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
また積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。積雪は数十cmに及ぶことがあります。
(縦走ルート)
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。
初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼン、ピッケル等、雪山装備必携です。
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
【装備】
・標高1,000m以上では、雪山装備が必要です。積雪、凍結、悪天候にそなえ、縄文杉ルートでは、スパイクや軽アイゼン程度の滑り止め、ストック等、
また奥岳では6本爪以上のアイゼン、ピッケル等は必要です。
万が一のビバーク用装備もお忘れなく。
・縄文杉ルートでは気温5℃以下、奥岳ルートは0℃以下になります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、暴風の装備をしっかりと用意して下さい。
・日照時間が短く、18時を過ぎると山中は薄暗くなってきます。屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、
日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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