屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2015年3月25日
担当ガイド:駒野英昭
【周辺状況】
夜明けが近づき、明るくなってくると、ウグイスやコマドリのさえずりが聞こえてくるようになりました。
野鳥たちにとっても、春は大事な繁殖の季節。しばらくは、耳を澄ますとたくさんの鳥の声に和ませてもらえることでしょう。
標高600mあたりまでは、車道脇や登山道沿いにサクラツツジが見られるようになってきました。

サクラツツジ
分布は、高知県、佐賀県、鹿児島県、沖縄県と変わった分布域を見せていますが、特に屋久島では春を代表する花として、広い範囲で山を彩ります。
名前の通り、桜色の花が咲くのが特徴ですが、咲き終わりに近づくにつれて、だんだんと白っぽく見えてきます。

サクラツツジ
新緑とサクラツツジ、ヤマザクラに包まれ、今、屋久島の山はえもいわれぬ美しさを見せています。
3月24日現在の日の出は6:17、日の入りは18:31です。
【コース状況】
●宮之浦岳(標高1936m)
3月23日 天気:晴れ 山頂の気温:8℃(12:00) 風:北西の風 積雪:沢沿い、日陰に少々 登山者数:60名
●縄文杉コース(標高600~1300m)
3月23日 天気:晴れのち曇り 縄文杉デッキの気温:11℃(12:00 標高約1300m) 風:北西の風 登山者数:225名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
3月22日 天気:快晴 太鼓岩の気温:15℃(12:00 標高約1050m) 風:北西の風 登山者数:約420名
【登山道】
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
また、積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→
http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。積雪は数十㎝に及ぶことがあります。
(縦走ルート)
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。
初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼン、ピッケル等、雪山装備必携です。
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使えなくなっているものがあります。携帯トイレで対応するようにしましょう。
【装備】
・天候によっては、雪山装備が必要になります。縄文杉ルートでは、スパイクや軽アイゼン程度の滑り止め、ストック等、また奥岳では6本爪以上のアイゼン、ピッケル等が必要です。万が一のビバーク用装備もお忘れなく。
・縄文杉ルートでは気温5℃以下、奥岳ルートでは0℃以下になることもあります。衣類は速乾用素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・日照時間が短く、18時を過ぎると山中は薄暗くなってきます。屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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