屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」です2012年10月3日
担当ガイド:駒野英昭
【周辺状況】
森を歩いていると、時々、びっくりするような不思議な音色が聞こえてくることがあります。
この時期には、「フィーーーヨーーー」というような、もの悲しい汽笛のような声が響いてきます。
これは、ヤクシカのオスが、自分の縄張りをアピールしつつ、メスに求愛している声なのです。
この声を聞くと、森の秋が深まっていることを実感します。
また、山で聞く不思議な音と言えば、「ポーーーーー」とか、「ポーーーー、ヒホー」という、サイレンのような、あまり上手くない尺八のような音を耳にすることがあります。
これは、南西諸島に分布する、ズアカアオバトという森に棲むハトの鳴き声です。

このハトは、全身黄緑~緑色、目の周りとくちばしが水色というとても独特で美しい色彩をもっています。
森の中では、すっかり木々に同化してしまうので、姿を見るのは至難の業ですが、もし近くでそんな声がしたら、少し足を止めて、周りを見渡してみて下さい。
目に見えるものだけではなく、周りの音が何かわかるようになると、山道がさらに楽しくなりますよ。
【コース状況】
■縄文杉コース(標高600~1300m)
10月1日 天気:曇のち晴、デッキの気温:17℃(13:00)(標高約1,300m)、風:微風、登山者数:約 140名
■宮之浦岳縦走コース
10月1日 天気:晴、 宮之浦岳山頂の気温:11・5℃(11:30)(標高1,936m)、風:北西の風時々強い、登山者数:約10名程度
■白谷雲水峡 太鼓岩コース(標高600~1050m)
10月1日 天気:曇のち晴、太鼓岩の気温:15℃(13:00)、風:微風、登山者数:約200名
【登山情報】
■縄文杉ルート
※3月から11月末までの期間、町道荒川線入口~荒川登山口の区間は、車両乗り入れ規制が実施されます。
登山バスでの移動になりますのでご注意ください。
車両乗り入れ規制に関する詳しい情報はこちらで確認できます。→
http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
■縦走ルート
淀川登山口より2.5KMほどの地点で、倒木が登山道を塞いでいます。
倒木を乗り越えて進めますが、スリップにご注意ください。
【装備】
朝夕や風のある日は、肌寒く感じるようになりました。
山中では、15℃程度になり、ウィンドブレーカー、フリースなどの軽めの防寒着があると良いでしょう。
山中泊の場合は、明け方に12~13℃程度まで冷え込みます。十分な装備をご用意ください。
ただし、日中は汗ばむような陽気になる日もあります。こまめに衣類の調節を行ってください。
秋の日差しは強烈ですので、帽子や日焼け止めなど、日焼け対策も必要です。
山岳部では、天気予報にはなくても、雨になることがしばしばあります。
屋久島の雨は非常に激しく降ることがあり、ビニールカッパ、ポンチョでは対応できません。
濡れると低体温に陥る可能性もありますので、必ず登山用の、通気性の良いしっかりした雨具をご用意ください。
屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
現在の屋久島の日の出時刻は6:15頃、日の入り時刻は18:00頃です。
屋久島の山は深く、日暮れが早いのでご注意ください。
屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。
装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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