屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2015年12月23日
担当ガイド:伊藤仁久
【周辺状況】
●12月17日は寒気の影響で山間部では雪が降りはじめ、18日には縄文杉で10センチの積雪となりました。

雪の縄文杉12月17日
18日から19日にかけてはヤクスギランド(標高1000m)から宮之浦岳登山口へ向かう道路が積雪・凍結のため一時通行止めになりました。
21日からは暖かくなり、23日現在縄文杉コースには積雪はありません。
これから冬本番にむかい、縄文杉や白谷雲水峡登山口へむかう道路も積雪や凍結のために通行止めになることがあります。
屋久島では宮之浦岳をはじめとする島の中央に位置する山々を奥岳、一方海岸近くに位置する愛子岳やモッチョム岳などは前岳と呼ばれます。
前岳は登山口の標高が低いため、山間部の道路が通行止めになったときも登山が可能です。
島の北東に位置する愛子岳山頂からは、洋上に浮かぶ種子島を眼下に望み、振り返れば宮之浦岳に連なる奥岳の山並みが一望できます。

愛子岳から雪の奥岳を望む

愛子岳から種子島を望む
一方、島の南部に位置するモッチョム岳はほとんど積雪することがなく、山頂からはトカラ列島を望み、ルート上にある樹齢3000年とも
言われる万代杉に出会うこともできます。
冬季は事前に天候やルート状況を十分に確認して、安全に魅力ある登山を楽しんで下さい。
12月23日現在の日の出は07:11、日の入は17:23です。
【コース状況】
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
12月22日 天気:晴れのち曇り 太鼓岩の気温:14℃(12:30 標高1070m)風:北北西の弱風 登山者数:約60名
●縄文杉コース(標高600~1300m)
12月22日 天気:晴れのち曇り 縄文杉デッキの気温:14℃(11:40 標高約1300m) 風:無風 登山者数:約15名
●愛子岳(標高170~1235m)
12月19日 天気:晴れのち曇り 山頂の気温:7℃(12:00 標高1235m) 風:北の風 登山者数:5名
【登山道】
(縄文杉ルート)
・縄文杉ルートでは、新しいデッキを作るための工事が進められています。工事に伴い、登山道の一部変更がありますので、現場の表示に従ってください。
既存デッキからはこれまで通り縄文杉を見ることができます。工事期間は2016年3月31日までを予定しています。
・12月1日より来年2月29日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。
大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。また積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使用可能です。
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。
初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼンやチェーンスパイク、ピッケル等、天気予報を確認して必要に応じた雪山装備を準備してください。
【装備】
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾用素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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