屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2016年1月6日
担当ガイド:大木信介
【周辺状況】
新年明けましておめでとうございます。
お正月休みで屋久島の森も久々に賑わいました。例年大晦日が一番混み合いますが、9連休の方も多かったようで12月28日の142人が連休最多となりました。
2016年1月1日、元日も約70名の登山者が縄文杉と出会いました。曇りが続いていましたが、見事な快晴でトロッコ道から初日の出を拝むことが出来ました。

トロッコ道から初日の出
今年は申年で、帰り道にはヤクザルも見かけ、幸先の良い一日となりました。
世界自然遺産エリアの西部林道を車で回れば、高い確率でヤクシカやヤクザルに出会えます。

西部林道のヤクザル
年末年始は寒波の到来で雪になることも多いのですが、暖冬の影響で雪には至らず、冷たい雨の日が多くなっています。
雪の日は気温は低いものの、体は濡れずに済みます。縄文杉登山のような長時間ルートでは雨の方が雪よりも体への負担が大きいことがあります。
冬の縄文杉登山を計画される方は雨対策や予備の手袋などもしっかりとご用意ください。
1月6日現在、宮之浦岳の稜線に積雪は確認されていませんが、冷えればアイスバーンが続く箇所もあります。
チェーンスパイクや軽アイゼンなど、雪山装備が必要になります。万全の準備の上ご来島ください。
冬休みが終わり、森は再び冬の静けさを取り戻しました。
静かな森歩きを楽しみたい方には今が最適なシーズンといえます。是非お出かけください。
今年も屋久島より最新の情報を発信していきたいと思います。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
1月6日現在の日の出は7:15、日の入りは17:32です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
1月1日 天気:快晴 縄文杉デッキの気温:6℃(11:00 標高約1,300m) 風:微風 登山者数:76名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
1月6日 天気:雨 苔むす森の気温:13℃(11:00 標高680m) 風:微風 登山者数:約20名
【登山道】
(縄文杉ルート)
・縄文杉ルートでは、新しいデッキを作るための工事が進められています。工事に伴い、登山道の一部変更がありますので、現場の表示に従ってください。
既存デッキからはこれまで通り縄文杉を見ることができます。工事期間は2016年3月31日までを予定しています。
・12月1日より来年2月29日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。
大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。また積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使用可能です。
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。
初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼンやチェーンスパイク、ピッケル等、天気予報を確認して必要に応じた雪山装備を準備してください。
【装備】
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾用素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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