屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」です2012年10月15日
担当ガイド:斎藤栄司
【周辺状況】
木々の葉が色づくこの季節、生き物たちは恋の季節を迎えています。
ヤクシカはもの悲しい汽笛のような求愛の声をあげ、ヤクシマザルの顔は婚姻色に赤く染まっています。
そして、足元の小さな生き物たちも・・・。
例えば、森の中を歩いていると足元にヒョコヒョコと歩く足の長いクモのような虫を
見かけます。

この虫の名前は、ザトウムシ。その姿から通称「森の足ながおじさん」とも呼ばれています。
春に卵から孵り、夏に成体になり、秋には繁殖の時期を迎え、この季節には大変よく見られます。
時々数匹が一緒にいることがありますが、これはメスを巡ってオスが牽制しあっているのでしょうか。
時にはじっくり観察し、様々な生き物の営みを想像してみるのも面白いものです。
【コース状況】
■縄文杉コース(標高600~1300m)
10月14日 天気:雨、デッキの気温:13℃(標高約1,300m)、風:微風、登山者数:239名
■白谷雲水峡(標高620~1070m)
10月13日 天気:曇り一時雨、太鼓岩の気温:16℃(標高約1,070m)、風:微風、 登山者数:370名
■黒味岳コース(標高1360m~1831m)
10月14日 天気:霧雨、登山者5名
【登山情報】
■縄文杉ルート
3月から11月末までの期間、町道荒川線入口~荒川登山口の区間は、車両乗り入れ規制が実施されます。
登山バスでの移動になりますのでご注意ください。
車両乗り入れ規制に関する詳しい情報はこちらで確認できます。→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
■縦走ルート
淀川登山口より2.5kmほどの地点で、倒木が登山道を塞いでいます。倒木を乗り越えて進めますが、スリップ等にご注意ください。
【装備】
朝夕や風のある日は、肌寒く感じるようになりました。
山中では、15℃程度になり、ウィンドブレーカー、フリースなどの軽めの防寒着や手袋があると良いでしょう。
山中泊の場合には、明け方には10℃程度まで冷え込みます。十分な装備をご用意ください。
ただし、日中は汗ばむような陽気になる日もありますので、こまめに衣類の調節が必要です。
なお、秋の日差しは強烈ですので、帽子や日焼け止めなど、日焼け対策も必要です。
山岳部では、天気予報にはなくても、雨になることがしばしばあります。屋久島の雨は非常に激しく降ることがあり、
ビニールカッパ、ポンチョでは対応できません。
濡れると低体温に陥る可能性もありますので、必ず登山用の、通気性の良いしっかりした雨具をご用意ください。
屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
現在の屋久島の日の出時刻は6:23頃、日の入り時刻は17:43頃です。屋久島の山は深く、日暮れが早いのでご注意ください。
屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。
装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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