屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2016年2月10日
担当ガイド:駒野英昭
【周辺状況】
屋久島ではここのところ、週の中頃までは比較的いい天気で、週末になると天気が崩れることが多くなっています。
2月7日には町道淀川線(ヤクスギランド~宮之浦岳登山口)が、2月8日朝には明星岳展望所付近から先が凍結・積雪のため車両通行止めになりましたが、2月9日15:00には、全線通行止めが解除されました。
とはいえ、未だに山間部の路面は滑りやすく、天候や気温によって道路状況等が目まぐるしく変わりますので、しっかり準備をした上で、山に入る前に、最新の情報を入手してください。

雪の残る太鼓岩より(2月9日)
山間部は雪に覆われて真っ白になっているところも多いですが、麓は年間平均気温が約20℃もある亜熱帯です。
この、標高による植生や環境のコントラストも屋久島の魅力です。
現在、屋久島では、タンカンの出荷時期を迎え、町ではあちこちで箱詰めにされた実や、木に熟した実を見るようになりました。
小ぶりで甘みの強いタンカンは人気があり、毎年遠方から取り寄せる方も多いものです。

タンカンとモッチョム岳
ご来島の際は、ぜひご賞味下さい。
2月10日現在の日の出は7:03、日の入りは18:02です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
2月9日 天気:晴 縄文杉デッキの気温:5℃(11:00 標高約1,300m) 風:北西の風 登山者数:30名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
2月9日 天気:晴 太鼓岩の気温:5℃(11:00 標高1,070m) 風:北西の強風 登山者数:約70名
【登山道】
(縄文杉ルート)
・縄文杉ルートでは、新しいデッキを作るための工事が進められています。工事に伴い、登山道の一部変更がありますので、現場の表示に従ってください。
既存デッキからはこれまで通り縄文杉を見ることができます。工事期間は2016年3月31日までを予定しています。
・2月29日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。
大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。また積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使用可能です。
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。
初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼンやチェーンスパイク、ピッケル等、天気予報を確認して必要に応じた雪山装備を準備してください。
【装備】
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾用素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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