屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2016年2月17日
担当ガイド:大木信介
【周辺状況】
先週末は全国各地で春一番を観測し、屋久島も大荒れとなりました。南風は気温を上昇させ、13日は縄文杉ルートで終日雨、気温も13度まで上がりました。
縄文杉周辺に積もっていた雪も大部分が解けました。低気圧は発達して東に進み、そのまま西高東低の冬型の気圧配置となり、真冬のような寒さに戻りました。

2月17日 縄文杉ルート
15日から再び山間部で雪となり、16日と17日の縄文杉付近で気温は0℃、20cm程度の積雪となっています。

2月17日 雪の大王杉
春は低気圧の通過により天気が崩れ、一時的な冬型で寒の戻り、高気圧の接近により回復、と周期的に変わっていきます。
まさに三寒四温となり、気温変動が大きくなりますが、一歩ずつ春に近づいていきます。
17日は森の中でミソサザイの囀りを聞くことができました。そして目立ちは始めたのが、卒業旅行や春休みに突入した大学生たち元気な姿。
少しずつですが、森も冬から春へと活気を取り戻しています。
今週末も再び低気圧通過でその後冷え込む予報になっています。常緑樹の森に降る雪を楽しめるかもしれません。
この時期にしか見られない森の表情を是非お楽しみください。

2月17日 縄文杉ルート
縄文杉ルートの登山を計画されている方はしっかりとした装備でお出かけください。
山間部の道路は雪による通行止めもありますので、出発前にご確認ください。
2月17日現在の日の出は6:57、日の入りは18:07です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
2月13日 天気:雨 縄文杉デッキの気温:13℃(11:30 標高約1,300m) 風:南の強風 登山者数:37名
2月16日 天気:雪 縄文杉デッキの気温:0℃(12:00 標高1,300m) 風:微風 登山者数:約30名
2月17日 天気:雪 縄文杉デッキの気温:0℃(11:30 標高1,300m) 風:微風 登山者数:約80名
●竜神杉コース
2月14日 天気:晴 竜神杉の気温:16℃(11:00 標高1,300m) 風:北西の微風 登山者数:4名
【登山道】
(縄文杉ルート)
・縄文杉ルートでは、新しいデッキを作るための工事が進められています。工事に伴い、登山道の一部変更がありますので、現場の表示に従ってください。
既存デッキからはこれまで通り縄文杉を見ることができます。工事期間は2016年3月31日までを予定しています。
・2月29日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。
大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。また積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使用可能です。
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。
初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼンやチェーンスパイク、ピッケル等、天気予報を確認して必要に応じた雪山装備を準備してください。
【装備】
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾用素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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