リピーターとゆく奥岳縦走2016年3月4~6日
担当ガイド:大木信介
屋久島6度目となるリピーターの方とと2泊3日の縦走に行ってまいりました。
通常の縦走コース(淀川登山口~宮之浦岳~縄文杉~白谷雲水峡)は既に2度歩いていましたので、
今回は花山歩道から永田岳へ登り、宮之浦岳を経て湯泊歩道へ下りるルートを選びました。
リピーターならではの変形ルートです。
縦走1日目:花山歩道~鹿之沢小屋
花山歩道登山口、2泊3日の山旅の出発です。

花山歩道一帯は「世界自然遺産登録地域」であると共に、
日本で5箇所しかない環境省の指定する「原生自然環境保全地域」でもあります。
原生の姿を残した美しい森が展開するエリアで、地元ガイドに愛される、まさにリピーター向けの名ルートです。

「花山広場」に到着。

ルートの名を冠するこの広場はヤクスギやヤマグルマの巨木が林立する見事な森です。
屋久島の原生の森を探検しましょう。

このルートのハイライト、ハリギリの巨木。
日本で一番大きなハリギリといわれています。

標高1600m付近より雪が出てきました。
チェーンスパイクを履いて登降します。

本日の宿、鹿之沢小屋に到着しました。
利用者の少ないひっそりと森にたたずむ山小屋。しずかな夜を過ごせました。
縦走2日目:鹿之沢小屋~宮之浦岳~高塚小屋
2日目は、稜線で朝を迎えました。
一日の始まり、この時間が一番美しいですね。

永田岳直下、ヤクシマタケが生い茂る草原にでます。
奥岳と呼ばれる屋久島の山岳の中心部に聳える山々、洋上アルプスの始まりです。

花崗岩の山頂部、この鎖を登ると永田岳到着です。

憧れの永田岳山頂。
6度目の屋久島で初めて登れました。
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山頂からブロッケン現象が見れました。
雲のキャンパスに移った虹、その中心に自分の影がくっきりと映っています。

岩の殿堂、永田岳をあとにし、宮之浦岳へ向かいます。
本日は石塚小屋に泊まり、湯泊歩道を下りる予定でしたが、
今夜から明日にかけて低気圧通過で大荒れの予報です。安全のため縄文杉ルートへ下りる事にしました。

平石岩屋手前より屋久島稜線の大パノラマ。
絶景でした。

平石岩屋から屋久島最高峰の宮之浦岳(右)と翁岳。

本日宿泊の高塚小屋まで下り、縄文杉に会いにきました。
今回で4回目の縄文杉となりました。
森の王は変わらぬ姿で凛然と立っていました。
何度見ても感動があります。
縦走3日目:高塚小屋~縄文杉~白谷雲水峡~楠川歩道~楠川
縦走3日目、縄文杉ルートから白谷雲水峡へ下ってきました。
花山の森、洋上アルプスの稜線歩きから苔の森、変化に富んだ縦走コースも終盤に入りました。

登山者が非常に少ない白谷雲水峡下部。
道の雰囲気がとても素晴らしいです。

雨が最高の演出をしてくれます。
白谷はやはり、雨がいい。

白谷雲水峡の登山口では下山せず、そのまま楠川歩道の下部を降ります。
沢の渡渉点、雨の増水で通過できるか心配でしたが、膝まで浸かりながらなんとか渡れました。
6度目のベテランさんなので、出来るだけ歩いたことのないコースを行きます。

「三本杉」。

しばらくは沢筋に下っていきます。
沢のせせらぎが心地良い空間です。

サワガニ君も元気に威嚇してきました。
春の陽気になり、あちこちで生命と触れ合えるようになり、嬉しくなります。

標高も下がり、最後は地杉の植林地帯でゴール。
南国を感じさせる大きなクワズイモに迎えられ、楠川歩道登山口へ無事下山しました。
6度目の屋久島、ありがとうございます。
初めて歩いた花山歩道と楠川歩道下部、如何でしたか?
稜線の大パノラマも最高でした。
8日は南の名峰モッチョム岳に登ります。
今日はゆっくりと休んでください!
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