屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2016年4月20日
担当ガイド:金井日向子
【周辺状況】
4月の後半に入り、里の新緑はピークは過ぎましたが、まだまだ淡く優しい新芽の色合いを楽しむことが出来ます。
その中に、最近はクロバイの白い花が加わるようになりました。

森とクロバイ
梢全体にびっしりと花を咲かせるため、遠くからでもよく目立ちます。
目まぐるしく変化していく春の森に、目を奪われます。
一方、山間部でも新緑が始まり、特に標高1000m前後では、ヤマザクラの花と新緑が混じりあい、見事な景観を作り出しています。

ヤマザクラと新緑
新緑が綺麗な標高帯では、美味しそうに新芽を頬張るヤクザルを見ることもできます。
食料の少ない冬を超えて、やっと手に入ったご馳走なのでしょう。
登山道を歩いていると、猿が摘んだ葉がヒラヒラと落ちてきたり、お食事後にはたくさんの青い葉っぱが地面を覆っていることもあります。
これらが今度はヤクシカ達の貴重な食料になります。

新芽を食べるヤクザル
これからさらに新緑が山を駆け上がっていきますので、登山をする際には標高による季節のズレも感じてみてください。
14日夜から始まった熊本、大分の一連の地震活動ですが、岩盤がしっかりしている屋久島では揺れを感じることはありませんでした。
屋久島の登山道等には影響は出ていませんが、鹿児島までの交通機関には十分ご注意下さい。
被災地の一日も早い復興をお祈りしております。
4月20日現在の日の出は5:45、日の入りは18:49です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1300m)
4月20日 天気:快晴 縄文杉デッキの気温:14℃(12:00 標高約1,300m) 風:微風 登山者数:106名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
4月18日 天気:雨 太鼓岩の気温:9℃(12:30 標高1,050m) 風:北東の強風 登山者数:約80名
●宮之浦岳(標高1936m)
4月19日 天気:快晴 山頂の気温:14℃(11:00) 風:微風 登山者数:81名
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使用可能です。
・寒の戻りで積雪の可能性があります。最新の予報を確認し、装備を用意してください。
【装備】
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾用素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191 )までお気軽にお問い合わせ下さい。
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