屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2016年7月27日
担当ガイド:伊藤仁久
【周辺状況】
夏休みに入り、屋久島の山や森は若者や子ども連れの家族で賑わいはじめました。
林道沿いや縄文杉コースではアジサイの仲間のノリウツギの白い花が涼しげに咲いています。

ノリウツギ
宮之浦岳や縦走コースの足元には、屋久島の固有変種ヤクシマコオトギリの小さな黄色い花が夏の日差しに光輝くように見えます。

ヤクシマコオトギリ
22日は一年で最も暑いと言われる大暑でしたが、屋久島の最高気温は32.1度でした。
これまでの気象庁の記録では屋久島の最高気温は35.4度、35度を超えた日は5日だけでほとんど猛暑になったことがありません。
洋上に位置し、標高2000m近い宮之浦岳を主峰として奥岳が連なり、島全体が緑に覆われていること、
また、山頂近くから急峻な地形を流れ下る多くの川が天然のクーラーの役割をしているとも言えるでしょう。
登山の途中、汗をかいて疲れたからだを、沢の涼しい風で冷やして一息入れてみてはいかかですか。
7月27日現在の日の出は5:33、日の入りは19:16です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高600~1,300m)
7月26日 天気:晴れ 縄文杉デッキの気温:22℃(11:30 標高約1,300m) 風:微風 登山者数:約240名
●白谷雲水峡(標高600~1,070m)
7月26日 天気:晴れ 太鼓岩の気温:24℃(12:00 標高1,050m) 風:北東の風 登山者数:約350名
●宮之浦岳(標高1360m~1936m)
7月24日 天気:曇り 宮之浦岳の気温:20℃(11:30 標高1936m) 風:北東の弱風 登山者数:約20名
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使用可能です。
【装備】
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾用素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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