屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2017年1月18日
担当ガイド:駒野英昭
【周辺状況】
週末に来た寒波の影響で、屋久島も山間部には雪が降り、凍結、積雪が目立つようになって来ました。
一部通行止めになった場所もありますが、現在は解除されています。
17日は縄文杉デッキ付近で1㎝程度の積雪、宮之浦岳山頂付近で10㎝程度の積雪になっています。

うっすら雪化粧の縄文杉

縄文杉ルートの霜柱
18日は朝からふもとは雨模様で、今後も雨の多い週になりそうですので、山に入る際は、最新の情報を手に入れ、十分な装備をしてお出で下さい。
雪道を歩くのは危険も伴いますが、山に入れば、南の島にいることを忘れてしまうほどの雪景色が広がっています。

雪化粧の奥岳
その美しさは、夏の鮮やかさとはまた違った、荘厳で、清清しい美しさです。
雪の中に立つ屋久杉はより重々しく、その逞しさと力強さを誇っているようにも見えます。

厳冬の永田岳
1年中花が絶えないふもとの景色との対比は、とても同じ島の中とは思えないほどです。
ぜひ、冬ならではの山を楽しんでください。

南の島の雪景色
1月18日現在の日の出は7:15、日の入りは17:42です。
【コース状況】
●宮之浦岳(標高1936m)
1月17日 天気:快晴 山頂の気温:-6℃(8:30) 風:北西の弱風 積雪:山頂付近で10㎝程度
●縄文杉コース(標高600~1300m)
1月17日 天気:曇 縄文杉デッキの気温:6℃(11:30 標高約1,300m) 風:無風 登山者数:12名
積雪:縄文杉付近で1㎝程度
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
1月17日 天気:曇 苔むす森の気温:8℃(14:20 標高870m) 風:無風 登山者数:56名
【登山道】
(縄文杉ルート)
・2月28日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。
また、積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
屋久島の道路通行規制情報はこちら→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
・2016年12月1日~2017年3月31日の予定で、縄文杉の一部展望デッキの解体、新設工事が行われます。(縄文杉の大枝に腐朽が確認されており、落下する危険性があるため、危険予想範囲内のデッキを解体して、別の場所に新しいデッキを整備する工事等を行います)このため、一部利用制限区間が生じますが、既存のデッキからは縄文杉を見ることが出来ます。
・天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。積雪は数十㎝に及ぶことがあります。
(縦走ルート)
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。初心者の安易な入山は控えて下さい。
【装備】
・標高1000m以上では、雪山装備が必要です。積雪、凍結、悪天候に備え、縄文杉ルートでは、スパイクや軽アイゼン程度の滑り止め、ストック等、奥岳では6本爪以上のアイゼン、ピッケル等は必要です。
万が一のビバーク用装備もお忘れなく。
・縄文杉ルートでも気温5℃以下、奥岳ルートでは0℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・日照時間が短く、17時を過ぎると山中は薄暗くなってきます。屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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