屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」です
2012年11月28日
担当ガイド:前田史和
【周辺状況】
■先週末は3連休だったこともあり、屋久島は久しぶりに多くの観光客でにぎわいました。
中日の24日には縄文杉を訪れた登山者は600名程でした。
天候が安定せず小雨が降った日もありましたが、森の中では久しぶりの雨に苔が活き活きしている様子が観察できました。
連休最終日は晴れて、縄文杉コースの途中からは、宮之浦岳など奥岳もはっきりと展望することができました。

林冠の間から望む宮之浦岳
さて、今、森の中では、落葉した木々の間にシロハラの姿を見かけます。
秋にシベリアの方から渡ってくる冬鳥です。
ヒヨドリ程の大きさで、全体的にオリーブ色をしていますが、名前のとおり腹が白い鳥です。
「ピッピッピッ、ポポッ、ポポッ」と鳴き声が聞こえたら姿を探してみて下さい。
跳ね歩きながら落葉の下や土中からミミズ等を探す様子が観察できるかもしれません。
ふもとでも、よく道路脇から飛び出してきます。
丸い体つきのシロハラたちは、飛び立ってすぐ高度を上げられないので、よく交通事故に遭ってしまいます。
島をドライブする時は、ゆっくり運転でお願いします。
その他にも、北から渡ってきたジョウビタキやサシバの姿を目にします。
長旅を終えてようやくたどり着いた鳥たちにも、この島で、ゆっくりと疲れを癒してもらいたいものです。
現在の屋久島の日の出時刻は7:00頃、日の入り時刻は17:10頃です。
【コース状況】
■縄文杉コース(標高600~1300m)
11月26日 天気:小雨、デッキの気温:10℃ (12:30)(標高約1,300m)、風:無風、登山者数:90名程度
■白谷雲水峡 太鼓岩コース(標高600~1050m)
11月26日 天気:小雨一時曇り、太鼓岩の気温:11℃(12:40)(標高約1,050m)、風:北西の風強い、登山者数:230名程度
【登山情報】
■縄文杉ルート
11月30日までの期間、町道荒川線入口~荒川登山口の区間は、車両乗り入れ規制が実施されます。
登山バスでの移動になりますのでご注意ください。
車両乗り入れ規制に関する詳しい情報はこちらで確認できます。→
http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
※縄文杉の大枝の基部に約3m程度の長さの空洞が見つかり、大枝の落下危険防止措置として、展望デッキの
一部立ち入り制限を行っています。詳しい情報についてはこちらで確認できます。→
九州森林管理局ホームページhttp://www.rinya.maff.go.jp/kyusyu/
■縦走ルート
気温の低い日には登山道が凍結する可能性があります。万が一に備え、スノースパイクや軽アイゼンをご用意
ください。稜線では飛ばされそうなぐらい強い風が吹くことがありますのでご注意ください。投石平は強風の
吹きやすい場所です。
【装備】
山岳部では、天気予報になくても、雨になることがしばしばあります。屋久島の雨は降り方が非常に激しくなる
ことがあります。ビニールカッパ、ポンチョでは対応できません。必ず登山用の、通気性の良いしっかりした
雨具をご用意ください。
奥岳では氷点下に冷えこむこともあり、天候によってはかなり肌寒く感じます。また、強風の時は体感温度も
下がりますので、フリースやダウンだけでなく、防風性のあるウェアを必ずご用意ください。
屋久島での登山は想像以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。
装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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