屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2017年7月5日
担当ガイド:伊藤仁久
【周辺状況】
7月に入ると屋久島では平地での最高気温が30度を超える日が多くなってきます。
身体がまだ暑さに慣れていないため、熱中症や体調不良をおこしやすい時期です。
登山前日は十分な睡眠をとり、当日も水分や塩分をこまめに摂る様にしましょう。
屋久島は水場が豊富で水の補給は比較的容易にできますが、屋久島の水は超軟水でミネラル分をほとんど含みません。
体調を維持しバテない為には、行動食などでミネラル分を補給する必要があります。
宮之浦岳や縦走ルートでは森林限界(1700m付近)を超えると天候によっては炎天下の歩行になります。
事前に水場を確認し水の補給を忘れないようにしましょう。
縄文杉や白谷雲水峡に向かう林道沿いには、ヤクシマサルスベリがたくさんの小さな白い花を円錐状に咲かせています。
サルスベリの名は樹皮が滑らかで木登り上手のサルでも滑ってしまうところからきています。

ヤクシマサルスベリの花
また、森の中を歩いているとヒメシャラの白い花が落ちています。
ヒメシャラの茶褐色の木肌はサルスベリよりもさらに滑らかです。

ヒメシャラの花

ヒメシャラ
触れるとひんやりとした感触があり、夏の暑さをひととき忘れさせてくれるような気がします。
7月5日 現在の日の出は5:21、日の入りは19:24です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高1300m)
7月4日 天気:雨のち曇り 縄文杉デッキの気温:21℃(11:30) 風:南西の微風 登山者数:約100名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
7月4日 天気:曇り 太鼓岩の気温:19℃(12:00 標高1050m) 風:南西の風 登山者数:約140名
【山岳部環境保全協力金について】
2017年3月より、「世界遺産屋久島 山岳部環境保全協力金」制度が始まりました。
みなさまから任意でご協力いただいた協力金は屋久島の環境保全に使われます。登山口や観光協会等での納入が可能です。
世界遺産・屋久島の環境を守るため、ご協力を宜しくお願いいたします。詳しくは下記をご覧下さい。
http://yakushima-tozan.com/
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般者の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部保全利用協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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