屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2017年8月16日
担当ガイド:伊藤仁久
【周辺状況】
宮之浦岳ルートは先日の台風5号により倒木や登山道脇のえぐれなどありますが通行は可能です。
山の日(8月11日)から盆休みと続く大型連休となり、縄文杉や白谷雲水峡は多くの登山者で賑わいました。
12日は一日500人を超える人が縄文杉を訪れました。
標高600m付近の林道や登山道脇にはアジサイの仲間のノリウツギの白い花が涼しげに咲いています。

ノリウツギ
また、縄文杉ルートの標高1200m付近には、コバノフユイチゴとヤクシマヒメバライチゴが赤い果実をつけていました。
ともに高さは10cm足らずで、コバノフユイチゴは円形の葉が地面を這うように広がっています。

コバノフユイチゴ
果実はそっくりですがヤクシマヒメバライチゴの果実は、がくから5mmほど離れて着くのが特徴です。

ヤクシマヒメバライチゴ
お盆を過ぎると朝夕は少しずつ涼しく過ごしやすくなってきますが、まだまだ残暑は続きます。
夏の疲れが出る時期でもあります。体調を十分整えて残りの夏をお楽しみ下さい。
8月16日 現在の日の出は5:45、日の入りは18:59です。
【コース状況】
●宮之浦岳(標高1936m)
8月10日 天気:雨 宮之浦岳の気温:16℃(11:30) 風:東の風 登山者数:約25名
●縄文杉コース(標高1300m)
8月15日 天気:曇り時々雨 縄文杉デッキの気温:22℃(12:00) 風:南西の風 登山者数:約440名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
8月15日 天気:曇り時々雨 太鼓岩の気温:24℃(12:30 標高1050m) 風:北西の風 登山者数:約530名
【山岳部環境保全協力金について】
2017年3月より、「世界遺産屋久島 山岳部環境保全協力金」制度が始まりました。
みなさまから任意でご協力いただいた協力金は屋久島の環境保全に使われます。登山口や観光協会等での納入が可能です。
世界遺産・屋久島の環境を守るため、ご協力を宜しくお願いいたします。詳しくは下記をご覧下さい。
http://yakushima-tozan.com/
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般者の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部保全利用協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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