屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2017年11月1日
担当ガイド:井手琢磨
【周辺状況】
台風21号が通過してホッと一息つく暇もなく、週末は台風22号が屋久島を通過していきました。
週末28日29日は大雨警報が発令され、県道の白谷雲水峡宮之浦線および屋久島公園安房線が通行止めになったため、白谷雲水峡・ヤクスギランドは閉園となりました。

雨のトロッコ道
高速船や航空便も運休・欠航が相次ぎ、多くの人が予定変更を余儀なくされたようです。
また、28日早朝に屋久杉自然館~荒川登山口を結ぶ県道に落石が発生し登山バスが運休になりました。

10月28日 土砂崩れ
(31日現在落石は撤去され、上記県道の通行規制も解除されました。登山バスも通常通り運行しています)
大雨が降ると防水性のある登山靴を履いていてもやがて浸水し、靴下まで水浸しになってしまうことがあります。
特に縄文杉コースではトロッコ道が川のようになるため、スタートしてわずか数分で浸水してしまうなどということもあります。体が濡れるとじわじわと体温を奪われていき、かなりの寒気を感じることがあります。
雨天時の山行を計画される際はインナーまで水が入らないように工夫したり、下山したらすぐに着替えたりと、出来るだけ体温を下げないようにしていきましょう。
山ではサザンカ(山茶花)が見ごろです。

サザンカ
一般にサザンカというと赤やピンクの花を想像するかもしれませんが、それらは園芸用に改良されたもので、
原種のサザンカはこのような白色の花です。匂いを嗅いでみるとどことなく上品な香りです。
サザンカは白谷雲水峡や縄文杉コースでもよく咲いていますので見つけてみてください。
11月1日現在の日の出は6:32、日の入りは17:31です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高1300m)
10月31日 天気:曇り 縄文杉デッキの気温:13℃(11:50 標高1300m) 風:無風 登山者数:約150名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
10月31日 天気:曇り 苔むす森の気温:15℃(14:30 標高850m) 風:微風 登山者数:約260名
【山岳部環境保全協力金について】
2017年3月より、「世界遺産屋久島 山岳部環境保全協力金」制度が始まりました。
みなさまから任意でご協力いただいた協力金は屋久島の環境保全に使われます。登山口や観光協会等での納入が可能です。
世界遺産・屋久島の環境を守るため、ご協力を宜しくお願いいたします。詳しくは下記をご覧下さい。
http://yakushima-tozan.com/
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部保全利用協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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