屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2017年11月8日
担当ガイド:松田浩和
【周辺状況】
11月は1年の中でも天候の安定する時期で、連休は日帰り、縦走ともに多くの登山者をむかえました。
縄文杉コースでは気温1桁を記録することもあり、朝晩の冷え込みも厳しくなってきました。
落葉樹の少ない屋久島では山全体が真っ赤に染まるような紅葉は見られませんが、ヒメシャラやコハウチワカエデ、ヤクシマオナガカエデなどが色づいています。

コハウチワカエデの紅葉
秋から春先にかけては藻類などが発生しにくくなるので、川の流れは透明度を増して清らかに流れます。

清流・淀川の流れ
標高の低い森を歩いていると光沢のある美しい虫をひらひらと舞う様子は蝶のように見えますが、それはサツマニシキという蛾の仲間です。
日本一美しい蛾とも呼ばれるサツマニシキは、南方系の蝶で6月と10月頃の2回羽化期があり、屋久島では秋のほうが多く見られる気がします。

サツマニシキ
11月からは荒川登山バスの時刻が変更されています。早朝の荒川登山口行き(行)は最終が5:40発、屋久杉自然館行き(帰)は最終が17:45発になっています。
その他にも時刻変更がありますのでご確認の上ご利用ください。
11月8日 現在の日の出は6:39、日の入りは17:23です。
【コース状況】
●縄文杉コース(標高1300m)
11月5日 天気:晴れ 縄文杉デッキの気温:9.5℃(11:30) 風:無 登山者数:約220名
●縄文杉コース(標高1300m)
11月7日 天気:霧雨 縄文杉デッキの気温:15℃(12:00) 風:無 登山者数:約170名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
11月8日 天気:曇り 太鼓岩の気温:13.5℃(12:30 標高1050m) 風:東の風 登山者数:約130名
【山岳部環境保全協力金について】
2017年3月より、「世界遺産屋久島 山岳部環境保全協力金」制度が始まりました。
みなさまから任意でご協力いただいた協力金は屋久島の環境保全に使われます。登山口や観光協会等での納入が可能です。
世界遺産・屋久島の環境を守るため、ご協力を宜しくお願いいたします。詳しくは下記をご覧下さい。
http://yakushima-tozan.com/
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)~荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般者の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部保全利用協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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