屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2018年3月21日
担当ガイド:松田浩和
【コース状況】
●縄文杉コース(標高1300m)
3月21日 天気:雨 縄文杉デッキの気温:10℃(11:00 標高1300m) 風:微風 登山者数:140名
●白谷雲水峡(太鼓岩 標高1050m)
3月16日 天気:雨 太鼓岩の気温:12℃(13:00 標高1050m) 風:東の風 登山者数:約180名
【周辺状況】
気温は20℃を超える日が多くなり、日に日に春の色が濃くなっていくことを感じます。
白谷線の道路ではヤクシマオナガカエデの新緑の鮮やかな緑が目を引きます。
新緑というと落葉した木々から一斉に新芽が芽吹くというイメージが強いですが、屋久島のような常緑樹の森では古い葉の上から新芽が芽吹き、緑のグラデーションが油絵のようで美しいです。

安房川新緑
今年は花の開花も早そうです。
白谷雲水峡の太鼓岩ではいち早くアセビの花が開花しています。

アセビの花
奥岳では4月~5月にかけて開花します。
アセビは漢字では「馬酔木」と書き、葉を食べた馬が毒によってふらついたという話が起源となっています。
春をむかえ、動物たちの活動も活発になってきています。夜明け前にはトラツグミの声、日中にはヤマガラやミソサザイ、ウグイスなどの声が多く聞こえるようになってきました。
ヤクザルは活発に新芽や椿の花を食べるようになって、出会える機会も増えているように感じます。

ヤクザル
昨年はヤマザクラの開花が遅く4月20日前後でしたが、今年は少し早まりそうです。
気温は高くなってきていますが、3月は6月に次いで降水量が多い月です。十分な装備のもと山歩きをお楽しみください。
3月21日現在の日の出は6:21、日の入りは18:30です。
【山岳部環境保全協力金について】
2017年3月より、「世界遺産屋久島 山岳部環境保全協力金」制度が始まりました。
みなさまから任意でご協力いただいた協力金は屋久島の環境保全に使われます。登山口や観光協会等での納入が可能です。
世界遺産・屋久島の環境を守るため、ご協力を宜しくお願いいたします。詳しくは下記をご覧下さい。
http://yakushima-tozan.com/
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)?荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・暴風、積雪の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・標高1000m以上では、雪山装備が必要です。積雪、凍結、悪天候に備え、奥岳登山ではチェーンスパイク程度の滑り止め、ストック等が必要です。万が一のビバーク用装備もお忘れなく。
・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾用素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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