屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2018年4月11日
担当ガイド:大木信介
【コース状況】
●縄文杉コース(標高1300m)
4月9日 天気:快晴 縄文杉デッキの気温:15℃(11:30 標高1300m) 風:無風 登山者数:約120名
●白谷雲水峡(太鼓岩 標高1050m)
4月9日 天気:快晴 太鼓岩の気温:17℃(12:30 標高1050m) 風:無風 登山者数:約350名
【周辺状況】
春休みも終わり、家族旅行や学生旅行で賑やかだった森も緩やかな雰囲気に戻りました。
これからGWの大型連休までのひと時は人も少なく、快適な登山を楽しめます。
里の新緑もピークを迎えていますので、時間がとれる方には一年でもっともお勧めの季節です。

4月4日 白谷線より新緑と宮之浦港
常緑樹の新緑は古い葉の上に鮮やかな新芽が乗り、とても立体的で力強い印象です。
紅葉や桜は全国様々なツアーがありますが、新緑は見落とされがちです。

4月4日 常緑樹の新緑
屋久島の生命力みなぎる新緑は一見の価値ありです。
4月6日は低気圧通過で久々の荒天となりました。
木々にとっては待望の雨、苔たちも瑞々しさを取り戻していました。
この雨と風は桜散らしとなり、満開だったヤマザクラも桜吹雪となって散ってしまいました。
花に風、でしたが、今年のヤマザクラは当たり年で花が多く、好天続きで長いこと楽しませてもらいました。

4月4日 太鼓岩よりヤマザクラと宮之浦岳
低気圧通過後は一時的に冬型となり、屋久島の山間部では雪も降りました。
今年は十分雪が降りましたので、強い寒気がもう下りてこないことを祈るばかりです。
山も花がたくさん咲き始めました。
トロッコ道ではツクシショウジョウバカマ、シミキ、ミヤマシキミ、

4月9日 ツクシショウジョウバカマの花
山道ではヒメヒサカキなどなど、木々のつぼみも日々膨らんでいくのが分かります。
濃厚な森の中で繰り広げられる大小様々な命の営みをぜひ探してみて下さい。

4月9日 ヒメヒサカキの花
4月11日現在の日の出は5:56、日の入りは18:43です。
【山岳部環境保全協力金について】
2017年3月より、「世界遺産屋久島 山岳部環境保全協力金」制度が始まりました。
みなさまから任意でご協力いただいた協力金は屋久島の環境保全に使われます。登山口や観光協会等での納入が可能です。
世界遺産・屋久島の環境を守るため、ご協力を宜しくお願いいたします。詳しくは下記をご覧下さい。
http://yakushima-tozan.com/
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・暴風、積雪の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・標高1500m以上では、雪山装備が必要です。積雪、凍結、悪天候に備え、奥岳登山ではチェーンスパイク程度の滑り止め、ストック等が必要です。万が一のビバーク用装備もお忘れなく。
・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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