屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2018年7月11日
担当ガイド:荒木宏介
【コース状況】
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
7月9日 天気:曇り 太鼓岩の気温:21℃(12:40 標高1050m) 風:南の風 登山者数:310名
●縄文杉コース(標高1300m)
7月10日 天気:雨 縄文杉デッキの気温:20℃(11:30 標高1300m) 風:東の風 登山者数:約230名
【周辺状況】
台風の通り道にあたる九州・沖縄、四国などの太平洋岸は「台風銀座」と言われます。
屋久島も7月頃から台風の接近が多くなり、9月をピークに、観光に大きな影響をもたらします。
今年の台風1号は正月の3日に発生し、史上3番目に早い台風となりました。
猛烈な台風に発達した台風8号は、台湾方向へそれたため屋久島への被害はほぼありませんでした。
ひとたび台風が発生すると、台風情報に一喜一憂し、食料の買い出しや停電への備えが必要になってくる屋久島です。
また台風一過には、強風によって樹木がなぎ倒され、倒木や小枝が道を塞いでいることがあります。
事前の情報収集と周囲の状況に配慮の上、安全に登山を楽しまれてください。
さて、この時期の縄文杉や白谷雲水峡では日陰の小さな流れの側に、残像のように飛んでいる虫を見かけます。
細長い体を持った屋久島固有のトンボ、ヤクシマトゲオトンボです。
ヤクシマトゲオトンボよく観察してみると、名前の通り尾の先に小さなトゲがあり、足はオレンジ色をしていてオシャレな虫です。
ゆっくり飛んで枝先に止まる習性から、人差し指をじっとしていると指先に止まってくれることもあります。
非常にシルエットの細いトンボですが、ぜひ目をこらして探してみて下さい。
7月11日現在の日の出は5:23、日の入りは19:23です。
【山岳部環境保全協力金について】
2017年3月より、「世界遺産屋久島 山岳部環境保全協力金」制度が始まりました。
みなさまから任意でご協力いただいた協力金は屋久島の環境保全に使われます。登山口や観光協会等での納入が可能です。
世界遺産・屋久島の環境を守るため、ご協力を宜しくお願いいたします。詳しくは下記をご覧下さい。
http://yakushima-tozan.com/
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温20℃以下、奥岳ルートでは15℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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