屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2018年8月15日
担当ガイド:荒木 宏介
【コース状況】
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
8月14日 天気:曇り時々雨 太鼓岩の気温:22℃(11:30 標高1050m) 風:東の風 登山者数:約440名
●縄文杉コース(標高1300m)
8月13日 天気:曇り時々雨 縄文杉デッキの気温:21℃(11:00 標高1300m) 風:東の風 登山者数:約460名
【周辺状況】
昔からハチの巣が低い位置に作られているような年は、台風の発生が多い年になると言われています。
その予兆通り、今年は台風が毎週のように大量発生中。
現在も台風15号が九州に接近しており、屋久島でも強風、高波の影響が懸念されます。
現在屋久島は、お盆休みで登山や観光に来島されたお客様で大変にぎわっています。
夏休みということで、お子様連れのご家族の姿も多く見かけられるようです。
連日、縄文杉へ向かうための荒川登山口には多くの登山者がつめかけます。

9、10、11日は300人程度、13日には460人を上回りましたが、例年よりは若干少ないように感じます。
縄文杉ルートの途中、エメラルドグリーンの沢で休憩中ふと足元に目をやると、ヤクシマネジバナが咲いていました。
屋久島に自生するモジズリの矮小品で、ピンクの可愛らしい花を螺旋(らせん)状に咲かせます。

また登山道では、クチベニタケが見かけられます。
2cmにも満たないような小さい風船のような丸い形の先端は、口紅を塗ったような唇みたいです。

赤い先端部が開いて成熟したものは、押すと勢いよく胞子が飛び出してきます。
螺旋状に咲く花、口紅を塗ったようなキノコ、森の中は多くの神秘に満ちています。
8月も半ば、夏休みも残り僅か。お子様たちの宿題にはもってつけではないでしょうか。
台風情報に気を付けて無理をせず、屋久島の自然の神秘を楽しみにいらしてください。
8月15日現在の日の出は5:43、日の入りは19:04です。
【山岳部環境保全協力金について】
2017年3月より、「世界遺産屋久島 山岳部環境保全協力金」制度が始まりました。
みなさまから任意でご協力いただいた協力金は屋久島の環境保全に使われます。登山口や観光協会等での納入が可能です。
世界遺産・屋久島の環境を守るため、ご協力を宜しくお願いいたします。詳しくは下記をご覧下さい。
http://yakushima-tozan.com/
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温20℃以下、奥岳ルートでは15℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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