屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2018年10月03日
担当ガイド:松田 浩和
【コース状況】
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
10月3日 天気:雨 太鼓岩の気温:16.2℃(12:00 標高1050m) 風:北東の風 登山者数:560名
●縄文杉コース(標高1300m)
9月29日 天気:雨 縄文杉デッキの気温:17℃(11:30 標高1300m) 風:南東の風 登山者数:約30名
●ヤクスギランド(標高1000m)
10月3日 天気:雨 管理棟の気温18℃ (9:00 標高1000m)
【周辺状況】
日本列島を縦断した台風24号は9月30日未明から翌1日午前にかけて屋久島に接近しました。
北部地域では時間雨量120mmという50年に一度の雨となり、記録的短時間大雨情報が発令されました。
9月30日 安房
9月30日 安房港今回の台風は吹き返しの風が強く、島の北部を中心に家屋の一部崩壊などの被害が出ています。
山中では登山道中やアクセスの林道で倒木が多数あり、3日現在復旧が進められています。
縄文杉ルートでは登山口までは復旧作業が進みましたが、森林軌道中に倒木が多々あり安全確保が困難なため、引き続き荒川登山バスは運休しています。
(5日15時、荒川登山口までのルート上の倒木は取り除かれ、6日から登山バスも運行を開始しました。)
台風一過は秋晴れとなり、気持ちの良い登山を楽しむことができました。
10月2日 安房前岳各ルート倒木などが散乱しており、一部登山道がわかりにくかったり、通行しにくい場所もあります。
奥岳の情報はまだあまり入っておりませんが、崩落や倒木が多くありそうです。
宮之浦岳ルートでは大きな杉の枝が折れて、迂回の必要があったり、翁岳トイレブースから栗生岳までの間は登山道の一部崩落のため通行が困難な状況です。
ここ数日気温がぐっと下がり、里でも半袖では肌寒く薄手のフリースなどが欲しくなるほどとなりました。
山中では宮之浦岳の最低気温の予報が6℃~8℃ほどと一桁となり、秋が深っていくのを感じます。
10月に入り日の出も遅くなってきました。縄文杉ルートなど早朝出発の場合は歩き始めが暗い場面もあります。
安全のため、万が一のためにぜひライトを装備リストの中に加えてください。
10月3日現在の日の出は6:12、日の入りは18:01です。
【山岳部環境保全協力金について】
2017年3月より、「世界遺産屋久島 山岳部環境保全協力金」制度が始まりました。
みなさまから任意でご協力いただいた協力金は屋久島の環境保全に使われます。登山口や観光協会等での納入が可能です。
世界遺産・屋久島の環境を守るため、ご協力を宜しくお願いいたします。詳しくは下記をご覧下さい。
http://yakushima-tozan.com/
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温20℃以下、奥岳ルートでは15℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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