屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2018年11月07日
担当ガイド:松田 浩和
【コース状況】
●宮之浦岳(標高1936m)
11月7日 天気:晴れ 山頂の気温:15℃(11:30 標高1936m) 風:西風 登山者数:約15名
●白谷太鼓岩(標高1080m)
11月6日 天気:晴れ 太鼓岩の気温:16℃(11:00 標高1080m) 風:北の微風 登山者数:約200名
【周辺状況】
先週に引き続き秋晴れが続いています。今週は気温も高く、9月上旬並みの暖かさとなった日もありました。
雨のイメージが強い屋久島ですが、10月中旬~11月は好天に恵まれる機会が多く、奥岳への登山も人気の時期となります。
ここ3週間ほどまとまった降雨がないため、8日現在、宮之浦岳ルート上部の水場はほとんど枯れた状態となっています。
11月7日 宮之浦岳からの眺望また、放射冷却で冷え込んだ日には木道に霜が降りる時期となりました。
常緑樹が優勢な屋久島では山を一面いろどる様な紅葉は期待できませんが、山のあちこちで小さな秋を感じることができます。
11月6日 白谷雲水峡苔の森に散らばるカエデやヤマザクラの落葉は美しく、太鼓岩からは秋色に染まった森を眺望できます。
11月6日 太鼓岩水辺の薄暗い場所ではホソバハグマが小さな花を咲かせています。
キク科の植物であるホソバハグマはたんぽぽの綿毛のような種子を作りますが、種子分散は主に水流によって行われるため、水流沿いに生育する個体群では、綿毛は種子分散にあまり意味がないことが最近の研究で分かっています。
11月1日現在の日の出は6:38、日の入りは17:24 です。
【山岳部環境保全協力金について】
2017年3月より、「世界遺産屋久島 山岳部環境保全協力金」制度が始まりました。
みなさまから任意でご協力いただいた協力金は屋久島の環境保全に使われます。登山口や観光協会等での納入が可能です。
世界遺産・屋久島の環境を守るため、ご協力を宜しくお願いいたします。詳しくは下記をご覧下さい。
http://yakushima-tozan.com/
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温20℃以下、奥岳ルートでは15℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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