屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2019年5月15日
担当ガイド:荒木 宏介
【コース状況】
●宮之浦岳コース(標高1936m)
5月11日 天気:曇り時々晴れ 宮之浦岳山頂の気温:12℃(11:30 標高1936m) 風:北東の風 登山者数:約40名
●縄文杉コース(標高1300m)
5月14日 天気:弱雨 縄文杉デッキの気温:14℃(11:30 標高1300m) 風:南東の風 登山者数:約200名
●白谷雲水峡(標高1070m)
5月14日 天気:雨 太鼓岩の気温:12℃(13:00 標高1070m) 風:南の強風 登山者数:370名
【周辺状況】
5月14日ごろ奄美大島が梅雨入りし、沖縄より早い梅雨入りとなりました。
屋久島(九州南部)の梅雨入りは、例年では5月31日ごろ、昨年は6月5日ごろとなっています。
島でありながら九州最高峰を有する屋久島では、山の高さにより様々な植物の花を楽しむことができます。
宮之浦岳などの奥岳への登山道では、ヤクシマミツバツツジが見ごろを迎えています。

ヤクシマミツバツツジ 宮之浦岳登山道 5月11日サイゴクミツバツツジの変種で、環境省絶滅危惧Ⅱ類(VU)指定。
鮮やかな赤紫色の花は、緑と花崗岩の露出した山肌に映え、疲れた体にほっと元気を与えてくれるようです。
屋久島では、日本列島が凝縮されているといわれるその幅広い気候によって、植生の多様性に富んだ垂直分布をつくりだしています。
高山に咲くヤクシマシャクナゲやヤクシマミツバツツジなどは、厳しい環境に適応して進化した屋久島の固有種です。
5月下旬には、屋久島の町花ヤクシマシャクナゲが見頃を迎え始めます。
年により花の付き具合にバラツキがありますが、今年はどのように山を彩ってくれるか今から楽しみです。
5月15日現在の日の出は5:24、日の入りは19:05です。
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima
・天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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