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2019年6月12日 屋久島山岳情報

屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」
2019年6月12日
担当ガイド:川原 大基


【コース状況】

●縄文杉コース(標高1300m)
6月11日 天気:雨 縄文杉デッキの気温:18℃(12:00 標高1300m) 風:無風 登山者数:22名

●白谷雲水峡(標高1080m)
6月8日 天気:曇り 太鼓岩の気温:17℃(12:00 標高1080m) 風:北西の風 登山者数:186名


【周辺状況】

5月18日の土砂災害以降、通行止めとなっていた荒川登山口までの道路は、
梅雨の晴れ間にも恵まれて順調に進み、6月7日に道路の補修工事が完了しました。
6月8日から荒川登山口行きのシャトルバスが運行を再開し、
通常通りのルートで縄文杉登山を楽しむことができます。


屋久島を含む九州南部は平年通り5月31日に梅雨入りしましたが、
6月6日は梅雨前線の隙間にできた高気圧に覆われ、気持ちのいい快晴でした。
縄文杉コースは往復十時間以上と非常に長い行程となっていますが、
道中には写真映えするスポットがいくつもあります。


その中で最も面白い写真を撮ることができるのが、ウィルソン株です。

ウィルソン株
ウィルソン株

うまく角度を合わせると切り口の空洞がハート型に見えます。

登山者の多い繁忙期は撮影待ちの行列ができるため、
人の少ない6月や冬の12月~2月頃でしたら混み合わないためおすすめです。


また、写真映えのする真っ赤なサツキの花が渓流沿いを彩っています。
このサツキと同じツツジ科の植物で、変わった特徴を持っているのが
背丈が10cmほどの真っ白な植物、ギンリョウソウです。
その見た目や生活様式から、別名”ユウレイタケ”とも呼ばれます。

ギンリョウソウ
ギンリョウソウ

普通の植物は葉に葉緑体という光合成をするための器官を持っていますが、
ギンリョウソウは真っ白な見た目の通り、植物なのに葉緑体を持っていません。
ではどうやって生きるのに必要な栄養を得ているかというと、
地面の中に生息している菌類に寄生して、栄養をもらっているのです。
ギンリョウソウは樹木の根に共生しているベニタケの仲間に寄生します。
光合成をする必要がないため普段は地中で生活していて、
地上に姿を現すのは花を咲かせる時期だけです。


最近の研究では、ギンリョウソウなどの葉緑体を持たない植物たちの多くは
様々な昆虫(カマドウマ、ゴキブリなど)に種子を運んでもらうことがわかっています。
※下記URL参照
https://nph.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/nph.14859
https://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/sizen/20170727


生きるために、菌類や昆虫など他の生き物の協力が必要な菌従属栄養植物は、
多種多様な生き物が作り出す豊かな生態系の象徴とも言えるかもしれません。
屋久島で登山される際は、日本屈指の森のなかで様々な生き物との出会いを楽しんでください。


6月12日現在の日の出は5:14、日の入りは19:19です。


【登山道】

(縄文杉ルート)

・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。

詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→https://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/index
・天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。


(縦走ルート)

・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。


【装備】

・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。


【注意】

・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。


※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com)までお気軽にお問い合わせ下さい。

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