屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2019年7月24日
担当ガイド:川原 大基
【コース状況】
●縄文杉コース(標高1300m)
7月23日 天気:曇り 縄文杉デッキの気温:21℃(11:30 標高1300m) 風:微風 登山者数:128名
●白谷雲水峡(標高1080m)
7月23日 天気:曇り 太鼓岩の気温:22℃(12:00 標高1080m) 風:微風 登山者数:230名
【周辺状況】
平年よりも長く続いた梅雨がようやく明け、夏らしい気候となっています。
22日は里の最高気温31度と真夏日を記録しました。
縄文杉や白谷雲水峡など里より標高の高い場所では里より涼しくなりますが、
湿度が高く歩いていると汗が止まりません。
登山の際は水分・塩分をこまめに補給し、脱水症状にならないようにお気を付けください。
登山道には屋久島の夏を象徴する、ヒメシャラの花が落ちているのを見かけるようになりました。
7月24日 ヒメシャラ小さな白い花はよく観察するとツバキに似ており、ナツツバキ(シャラノキ)の仲間で、ツバキ科の植物です。
また、水気の多い岩場にはモウセンゴケが大群落を作っています。
7月24日 モウセンゴケ群落名前に「コケ」とついていますが種子植物で、多年生の食虫植物です。
葉の表面についている赤い毛から粘液を出し、葉にとまった虫をからめ捕って消化します。
今は8月の開花期に向けて栄養を蓄える時期で、旺盛に葉を開いている群落の姿は圧巻です。
夏は植物だけでなくサルやシカや昆虫などの動物の活動も活発になります。
生き物が躍動する夏の屋久島で、登山をお楽しみください。
7月24日現在の日の出は5:30、日の入りは19:17です。
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→https://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/index
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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