屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2019年10月2日
担当ガイド:荒木 宏介
【コース状況】
●宮之浦岳(標高1936m)
9月26日 天気:曇り 宮之浦岳山頂の気温:18℃(12:30 標高1936m) 風:北東の風 登山者数:15名
●縄文杉コース(標高1300m)
10月1日 天気:曇り時雨 縄文杉デッキの気温:17℃(11:00 標高1300m) 風:微風 登山者数:91名
●白谷雲水峡(標高1070m)
9月29日 天気:曇り 太鼓岩の気温:21℃(12:00 標高1070m) 風:北の微風 登山者数:172名
【周辺状況】
先週の台風17号に続き、今週は18号が発生しましたが、大きくそれたため島の北西を通過。
海や空、登山バスなどの交通に影響はなく、1日までは運休はありません。
この時期、宮之浦岳などの高地では、屋久島固有の秋の花がたくさん姿をみせてくれています。
【ハナヤマツルリンドウ】
森林限界から上部に現れるつる性のリンドウです。
ヤクザサから顔をのぞかせる青紫色の花は、さわやかな秋の青空を連想させてくれます。
【イッスンキンカ】
山頂近くの岩肌に生育するイッスンキンカは和名「一寸金花」の名前の通り高さ数センチで
アキノキリンソウを小型にしたような黄色い花がかわいらしいです。
【ヤクシマアザミ】
こちらも、里のノアザミより小さく草丈20センチ程です。
葉のとげが鋭く、先が細長く尖っています。鹿に食べられないようにこのような形に進化したのでしょうか。
【ヒメウメバチソウ】
苔の中や湿った花崗岩砂の上に生息しています。
ウメバチソウの矮小化で、3センチ足らずの茎に径1センチほどの花が咲いていて、清楚な雰囲気です。
【ヤクシマママコナ】
登山道脇の足元に控えめにかわいい花を咲かせています。
ちょっと変わった名前は、果実が米粒にそっくりなので「飯子菜(ままこな)」とつけられました。
宮之浦岳のコースは、長く登り返しのあるルートです。
体力や体調によっては、下山に予想以上に時間を要することがあります。
時間に余裕をもって、早めの行動を心がけましょう。
10月2日現在の日の出は6:11、日の入りは18:03です。
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→https://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/index
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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