屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2019年10月23日
担当ガイド:伊藤 仁久
【コース状況】
●宮之浦岳コース(標高1936m)
10月19日 天気:晴れ 宮之浦岳山頂の気温:15℃(12:00 標高1936m) 風:北西の強風 登山者数:約80名
●縄文杉コース(標高1300m)
10月22日 天気:晴れ後曇り 縄文杉デッキの気温:17℃(11:30 標高1300m) 風:無風 登山者数:197名
●白谷雲水峡(標高1070m)
10月21日 天気:曇り時々雨 太鼓岩の気温:18℃(12:30 標高1070m) 風:微風 登山者数:約450名
【周辺状況】
20日から21日にかけては、前線や台風20号からの湿った空気の流れ込みで、山間部は雨模様の天気でした。
22日が国民の祝日となり、白谷雲水峡や縄文杉は週末から大勢の登山者で賑わい、
20日は縄文杉に約500人、21日は白谷雲水峡に約450人の登山者が訪れました。
白谷雲水峡などの沢沿いに、固有種のホソバハグマが咲いています。
ホソバハグマ屋久島には近縁のキッコウハグマの品種が生育していますが、ホソバハグマは名前の通り沢の流れに適応した細い葉をしています。
雨量が多く花崗岩質の急峻な地形の屋久島では、速い流れに適応進化した渓流沿い植物が多く生育しています。
岩などにしっかり固着する根、強靭な茎、細長く流線形の葉などが特徴で、初夏に沢を赤く彩るサツキが代表的です。
ホソバハグマは、12cmほどの花穂に小さな白い花を10個ほど着けています。
サツキとは対照的であまり目立たないので、沢のそばを歩く時には探してみてください。
10月23日現在の日の出は6:25、日の入りは17:40です。
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は、通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→https://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/index
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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