屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2019年12月18日
担当ガイド:川原 大基
【コース状況】
●縄文杉コース(標高1300m)
12月17日 天気:晴れ 縄文杉デッキの気温:8℃(11:00 標高1300m) 風:微風 登山者数:11名
●白谷雲水峡(標高1070m)
12月17日 天気:晴れ 太鼓岩の気温:15℃(12:00 標高1070m) 風:西の強風 登山者数:121名
【周辺状況】
本年もあと2週間を残すのみです。
この時期の最高気温の平均は約16℃ですが、17日は最高気温23.3℃を観測しました。
朝晩や標高の高い場所では冷え込みますが、里では過ごしやすい気温となっています。
12月に入っても冬型気圧配置が強まらないことが原因のようです。
里ではツワブキの花が咲いています。
12月18日 ツワブキ屋久島では「つわんこ」とよばれる山菜です。
厚くつやのある葉が特徴で潮風に強く、海に近い里周辺で多く見かけます。
標高の低い登山道では、まれにクワイバカンアオイの花が見られます。
12月18日 クワイバカンアオイクワイの葉に似ていることからこの名が付きました。
カンアオイの花は独特な形をしており、園芸品としても親しまれています。
各地に多くの変種がいますが、クワイバカンアオイは屋久島固有種です。
環境省カテゴリで絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
大陸から移動してくる低気圧の影響で不安定な天気が続いています。
登山の際は雨対策の装備を忘れず準備してください。
例年ですと年末にかけて冷え込むことが多いので、低温や積雪への対策も怠らず、
冬の登山を安全に楽しんでください。
12月18日現在の日の出は7:07、日の入りは17:19です。
【登山道】
(縄文杉ルート)
・昨年12月1日より2月29日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。
荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。
大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。
また、積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。
・屋久杉自然館前発着の荒川登山バスは、2019年12月1日(日)から2020年2月29日(土)までの期間、まつばんだ交通バスの路線バスが運行します。
運行区間:宮之浦~荒川登山口
詳しい運行時刻と運行状況につきましては、まつばんだ交通バス(0997-43-5000)まで直接お問い合わせください。
・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→https://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/index
・天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。積雪は数十㎝に及ぶことがあります。
(縦走ルート)
・暴風、積雪の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・標高1000m以上では、雪山装備が必要です。
積雪、凍結、悪天候に備え、縄文杉ルートでは、スパイクや軽アイゼン程度の滑り止め、ストック等、奥岳では6本爪以上のアイゼン、ピッケル等は必要です。万が一のビバーク用装備もお忘れなく。
・縄文杉ルートでも気温5℃以下、奥岳ルートでは0℃以下になることがあります。
衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・日照時間が短く、16時を過ぎると山中は薄暗くなってきます。
屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。
縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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