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2020年3月11日 屋久島山岳情報

屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」

2020年3月11日
担当ガイド:高橋 亮


【コース状況】

●縄文杉コース(標高1300m)
3月9日 天気:晴れのち雨 縄文杉デッキの気温:12℃(12:00 標高1300m) 風:無風 登山者数:127名

●白谷雲水峡(標高1070m)
3月10日 天気:晴れ時々曇り 太鼓岩の気温:15℃(11:30 標高1070m) 風:北西の風 強風 登山者数:167名


【周辺状況】

3月に入り、屋久島の里では気温が20度近くまで上がる日が増えてきました。
気温は標高が100メートル上がるごとに約0.7度下がります。
海から一気に山岳部が広がる屋久島では、標高差による気温の違いで、同じ植物でも様々な姿を楽しめます。

先週ご紹介したヤクシマオナガカエデは、山岳部ではまだ赤い新芽の状態が観察できます。

3月 ヤクシマオナガカエデ
3月 ヤクシマオナガカエデ

このような垂直分布による植物の多様性の観察も、屋久島の楽しみ方の一つと言えるでしょう。


また例年3月は、全国的に花粉の飛散がピークを迎えます。
白谷雲水峡の太鼓岩周辺でも、スギの雄花が目立つようになってきました。

3月 スギの雄花
3月 スギの雄花

スギ花粉の生産量は、雄花の分化が始まる7月の気象条件に強い影響を受けます。
晴天で気温が高い日が続くとスギ花粉の生産量は増加しますが、降水量が多いとそれは減少します。
屋久島はスギが多くあることで有名ですが、降水量も多いことから花粉の飛散は比較的少ないとされています。
さらに大気汚染物質も少ないことから症状が出にくいと言われています。

この時期、花粉症に悩んで登山を控え気味な方は、屋久島登山を試されてはいかがしょうか。
(あくまで症状には個人差がありますので、症状が強く出る方はしっかりとした対策をお願いいたします。)

3月11日現在の日の出は6:32、日の入りは18:24です。


【登山道】

(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。

詳しくは、屋久島山岳部保全利用協議会で確認できます。
→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/

・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://https://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/index

・天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。

(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。


【装備】 

・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。
衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。

・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。

・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。
縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。


【注意】

・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つか\のホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。
装備に不安のある方はご利用ください。


※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com)までお気軽にお問い合わせ下さい。

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