屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2021年4月21日
担当ガイド:川原 大基
【周辺状況】
●縄文杉コース
4月20日 天気:晴れ 縄文杉デッキの気温:13℃(11:30 標高1300m) 風:無風 登山者数:76名
●宮之浦岳
4月20日 天気:晴れ 山頂の気温:10℃(12:00 標高19360m) 風:微風 登山者数:約30名
【周辺状況】
白谷雲水峡の太鼓岩では、ヒカゲツツジが咲いています。
4月21日 ヒカゲツツジ切り立った岩肌やヤクスギに着生していることが多く、
見つけにくい植物ですが、太鼓岩の片隅で開花していました。
ツツジ科はこの他にも、里から標高1700mまで桜色のサクラツツジ。
5月下旬から6月には標高1300m以上で固有変種のヤクシマシャクナゲ。
6月には沢沿いの明るい場所でサツキの花が咲きます。
風衝低木林や山頂付近には先週紹介したアセビ。
ヤクスギなどの巨木によく着生している固有種のアクシバモドキ。
標高の高い地域に多いミツバツツジ、ヤクシマホツツジ。
絶滅危惧種のヤクシマツリガネツツジなどがあります。
屋久島はツツジの島と言っても過言ではないかもしれません。
縄文杉コースなどでは、ハイノキの花が見られます。
4月21日 ハイノキ兵庫県から屋久島まで分布する暖温帯の植物です。
比較的明るい林床でよく白い花を咲かせ、昆虫類が花粉を媒介します。
同じハイノキ科のクロバイも花を咲かせています。
こちらは高木になり林冠層に花をつけ、遠くから森を眺めると花が目立ちます。
海岸ではテッポウユリの真っ白い花が目立ちます。
4月21日 テッポウユリ南方系の植物で、栽培が盛んな園芸品種の原種とされます。
春は海から山頂まで植生で覆われている屋久島が、最も華やかになる季節です。
登山中も、里の観光の際も、屋久島に息づく大小さまざまな植物を見つけて楽しんでください。
4月21日現在の日の出は5:43、日の入りは18:48です。
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、荒川登山バス運行状況で確認できます。
→https://twitter.com/yakusansharyou
・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://https://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/index
・天候により、登山道の積雪、凍結の恐れがあります。
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。
衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。
縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。
装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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