屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2021年10月20日
担当ガイド:伊藤 仁久
●縄文杉コース(標高1300m)
10月19日 天気:雨のち曇り 縄文杉デッキの気温:14℃(11:00 標高1300m) 風:無風 登山者数:128名
●白谷雲水峡 (標高870m)
10月19日 天気:曇り 苔むす森の気温:15℃(10:00 標高870m) 風:無風 登山者数:約200名
【周辺状況】
9月30日まで鹿児島県に適用されていた「まん延防止等重点措置」は解除となり、
県独自の「非常事態宣言」も解除され、警戒レベルが「3」に引き下げられました。
屋久島町においても10月1日から警戒レベルを「3」に引き下げられていましたが、
14日から16日にかけクラスターが発生し、17日から警戒レベルが「4」に引き上げられました。
→ http://www.town.yakushima.kagoshima.jp/info-emergency/38548/
平年より気温が高い日が続いていましたが、
17日は西高東低の冬型の気圧配置となり最高気温が23.6℃と前日より5℃、平年と比べても3℃ほど低くなりました。
北西の冷たい風も強くなり、登山者もフリースや雨具などの上着を着用していました。
寒暖を繰り返しながら秋が深まっていきます。
花の少ない時期ですが、縄文杉や白谷雲水峡ルートではサザンカの花が咲いています。
サザンカの花は赤やピンクの色鮮やかなイメージがありますがこれらは園芸種で、野生のサザンカは白色をしています。
サザンカツバキの仲間ですがツバキの花がポトリと花ごと落ちるのとは違い、サザンカは花弁が一枚づつ落ちるので、
登山道に白い花弁が散っているのが目に付きます。
俳句では冬の季語にもなっているので寒さに強いイメージがありますが、
中国四国から九州南部の比較的温暖な地域に自生しています。
屋久島では秋から初冬にかけ里山から標高1300m付近で花を見ることができます。
手に取って匂いを嗅いでみると甘い香りがするのでぜひ試してみて下さい。
10月20日現在の日の出は6:23、日の入りは17:42です。
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、荒川登山バス運行状況で確認できます。
→https://twitter.com/yakusansharyou
・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://https://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/index
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。
衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。
縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。
装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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