2023年7月12日 屋久島山岳情報

屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」

2023年7月12日
担当ガイド：川原　大基


●縄文杉コース

7月11日　天気：雨のち曇り　縄文杉デッキの気温：20℃(11:30 標高1300m)　風：西の微風　登山者数：128名


●白谷雲水峡コース

7月12日　天気：晴れ　太鼓岩の気温：22℃(12:00 標高1070m) 風：南の風 登山者数：約200名


【周辺状況】

梅雨前線の影響で、7月1日から6日まで荒川登山口行きのバスが運休し、縄文杉ツアーは中止となりました。
縄文杉ほど大きな屋久杉は他にありませんが、白谷雲水峡やヤクスギランド周辺でも、樹齢1000年以上の屋久杉を見ることができます。

ヤクスギランドの50分コースにあるのは、推定樹齢1800年と言われている仏陀杉です。


7月12日　仏陀杉

幹に大きな洞があったり、枝が2つに分かれてそれぞれ伸びていたりと特徴的な姿をしています。
ヤクスギランドの30分、50分コースは木道や石畳が整備されていますので、縄文杉に登る体力がない方でも見ることができます。

7月7日からは梅雨前線が北上し、九州北部や中国地方では大雨となりましたが、屋久島は晴天に恵まれました。
縄文杉コースには、沢沿いの湿った岩の上にヤクシマスミレの花が残っていました。


7月12日　ヤクシマスミレ

南西諸島に分布するこの花は、1909年に牧野博士により屋久島で採取されました。
屋久島を北限として奄美大島や沖縄に分布しています。
沖縄などでは5月の花ですが、屋久島の標高の高い場所では7月まで残っていることもあります。

梅雨明けが近づいているようです。
気温・湿度ともに非常に高い日が続きますので、熱中症に気を付けて登山を楽しんでください。

7月12日現在の日の出は5：23、日の入りは19：22です。


【登山道】

（縄文杉ルート）
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口（荒川三叉路）から荒川登山口の区間は通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。

詳しくは、荒川登山バス運行状況で確認できます。
→https://twitter.com/yakusansharyou

・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://https://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/index


（縦走ルート）
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。


【装備】
・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。
衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。

・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。

・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。
縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。


【注意】

・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。
装備に不安のある方はご利用ください。


※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会（0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com）までお気軽にお問い合わせ下さい。