屋久島ガイド協会からの「屋久島山岳情報」2023年8月9日
担当ガイド:川原 大基
●【コース状況】
※台風6号接近のため全コース立ち入り禁止
【周辺状況】
7月28日にフィリピンの東海上で発生した台風6号は、8月2日から3日にかけて沖縄に接近し
6日に再び沖縄・奄美に接近した後、8日から9日にかけて屋久島に最接近しました。
屋久島南部の尾之間地区では、瞬間最大風速が30.4 m/s を観測しています。
台風接近に伴い、屋久島と本土をつなぐフェリーや高速船、航空機などはすべて運休しており、
白谷雲水峡や縄文杉コースはもちろん、屋久杉自然館や環境文化村センターなどの屋内観光施設も閉館となりました。
速度が遅く、影響が長引く恐れがありますので、九州にお住いの皆様も十分お気を付けください。
先週撮影したものですが、山中ではヒナノシャクジョウが開花していました。
8月9日 ヒナノシャクジョウ人差し指の先ほどの小さな植物で、この時期のみ見ることができます。
また、登山道のコケの茂みに明るい緑色をした小さな苔を見つけたら、アブラゴケかもしれません。
油を塗ったようなつやのある見た目をしていることが名前の由来です。
8月9日 アブラゴケ葉の先端に、無性芽という新しい個体のもとになる芽をつけています。
肉眼ではわかりませんが、ルーペや、接写機能のあるデジカメなどがあれば野外でも観察することができます。
今後も台風情報をこまめにチェックし、安全第一の行動をお願い致します。
8月9日現在の日の出は5:40、日の入りは19:05です。
【登山道】
(縄文杉ルート)
・3月1日から11月30日までの間、町道荒川線入口(荒川三叉路)から荒川登山口の区間は通行規制がかかり、一般車の通行が不可になります。
バスやタクシーなどの交通機関を利用してください。
詳しくは、荒川登山バス運行状況で確認できます。
→https://twitter.com/yakusansharyou
・屋久島の道路通行規制情報はこちら
→http://https://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/index
(縦走ルート)
・暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。
天気予報を確認して必要に応じた装備を準備してください。
【装備】
・縄文杉ルートでも気温10℃以下、奥岳ルートでは5℃以下になることがあります。
衣類は速乾性素材、防水、防寒、防風の装備をしっかり用意してください。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライト、予備電池は必須です。
奥岳登山時は万が一のビバーク装備をお忘れなく。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。
縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。
【注意】
・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。
装備に不安のある方はご利用ください。
※その他、登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、
株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191、http://www.yakushima-guide.com)までお気軽にお問い合わせ下さい。
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